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ある時はコンピュータの製品企画担当者、またある時は?

久し振りに見た仮面ライダー

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日曜日の朝に何気なくテレビ・リモコンのチャンネル・ボタンを押しまくっていたら、仮面ライダーが怪人と戦っていた。調べてみたら初回放送が1971年とのことだから、もう36年にもなる意外な長寿番組だ。いやあ久し振り、お元気でしたか?初代仮面ライダーが現役だったらきっと還暦を越える頃に違いないので、足腰の痛みや高血圧と戦いながら怪人と戦うのかなと余計な心配をしたが、確か初代ライダーはそのシリーズ最終回で、ショッカー海外支部との戦いのためにどこかに行ってしまったような気がする。今は毎年のように世代交代が行なわれて新しい仮面ライダーが登場するらしい。そして毎度活きのいいライダーが怪人と戦ってくれるので、当面地球は安泰である。

ここのところしばらくご無沙汰していたのだが、数年前には娘のお付き合いで、僕も毎週のように見ていた時期がある。仮面ライダー龍騎とかファイズの頃で、娘が幼稚園で友達とライダーごっこで遊ぶためには、予備知識を仕入れなければならなかった。かつては登場人物の姿かたちを見ただけで善悪の区別がついたのであるが、最近のは怪人を含めた人間関係が複雑に絡み合っていて、どちらが正義なのかは容易には判別できない。仮面ライダー龍騎と言ったって、他に仮面ライダー「ナントカ」とか「カントカ」というのがいてライダー同士戦う事もある。悪を倒すだけでなく、戦う事自体を目的とした悪のライダーがいたり、平和主義を主張してライダー同士の戦いを止めさせようとするライダー(結局いやいや戦うのだけれど)もいたりする。また、人間を守ろうとする怪人もいたりして、仮面ライダー「ナントカ」と一緒になって別の怪人と戦ったりするので、話がややこしい。園児の理解をはるかに超えた人間模様を、都度娘に説明するのが僕の役割であった。

何よりも感心したのが、スポンサー企業との見事なタイアップである。今やライダーは一人ではないし、ケースによっては一人のライダーの戦闘モードが変わるとさらにバージョンアップした姿に変身する。新しいキャラクターや武器が番組に登場すると、直ちにそれが新しいおもちゃになり、コマーシャルで宣伝される。そして親として困るのは、一つのシリーズが2月から翌年の1月までで完結することであった。クリスマスやお年玉のシーズンに仮面ライダーのおもちゃを買うと、直ぐに陳腐化してしまう。すると当然のように子供は代替わりした新しいキャラクターのおもちゃを欲しがるというわけだ。

大分様相が変わってはいるものの、ライダーがバッタ顔をしていたり、変身する時にわざわざ「変身!」と叫びながらスキだらけのポーズをとるところとか、最後の決め技のライダー・キックは健在であった。でも36年間の間に、悪はその姿を様々に変えたために、もしかしたら身近で普遍的な存在になったのかもしれない。それに対抗する仮面ライダーも、かつてのような単細胞では務まらない、全く違う他の何かに様変わりしていたのである。

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