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edXから考える大学の未来

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*日本もネットワーキングパーティが増えましたね。ワタシはもっぱら女性関連のネットワーキングに顔を出してます・・!

edXでMITのオンライン授業に衝撃を受けたワタシ。

大学って、今までは入学試験にパスした人だけが、その大学がもっている「知」に触れる特権を得たわけです。でも、edXのように、権威ある大学の最先端の授業を無料でオンラインで受けられるようになると、別に入学試験にパスしなくても授業に参加できる。そうすると、わざわざ入学する意味ある?と疑問がわいてきます。オンライン授業が進化していくと、学生にとって大学の存在意義が変わってくるのではないでしょうか。

オンラインで授業は受けられて知識は得られるとなると、残る価値は「人との出会い」にフォーカスされるようになるのではないと思います。厳しい入学基準を設けて、その大学にふさわしい人だけを集めて、4年間寝食を共にし、学問を学び合い、未来を語り、青春を共有する。卒業後は同級生だけでなく、卒業生同士で世代を超えてネットワークを作っていく。そういった「人との出会い」という価値に重きが置かれ、「知に触れる」という価値は薄まってくると考えます。

では「人との出会い」という価値は大学でしか得られないかというと、そんなことはありません。色んな組織や団体が世の中にはありますし、ソーシャルメディアを通じて個人でも、誰にでもアプローチできるようになっています。そうすると、大学ならではの「人との出会い」の価値を作っていかないと、存在意義が難しくなってくるのではないでしょうか。

実際に大学時代にアメリカの大学に留学していた子が「アメリカ人はネットワーキングばかり。実際に友達は、授業は通信教育に切り替えても、ネットワーキングには毎日でかけていた」と話を聞いことがあります。私が昨年ボストンにいった時も、現地に住んでいる方から「アメリカ人はネットワーキングが大好き」と聞きましたが、たしかに毎晩いろんなレストランでネットワーキングパーティが繰り広げられていました。

これからの大学の生き残る道は、より魅力的なネットワーキングが出来る場にしていくことかも?

ちょっと話は変わりますが、この間、海外で働く日本人女性のリアルな声を発信する情報サイト「なでしこvoice」を運営されている濱田真里さんとお話する機会がありました。ちょっと前は大学卒業して企業で5年ほど働いてから27歳くらいで起業する人が多かったけれど、今は企業で1〜2年だけ働いて起業する人が多い、とのこと。それを聞くと、じゃあ次はビルゲイツのように卒業する前に起業し中退する人が増えてくるんだろうねぇって話をしました。

大学戦国時代の到来ですね・・・!

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