林真理子さんの「野心」とは?
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野心がありそう!イチゴのタルト。
昨年11月にいった日経WOMANのセミナー。7人もいるプレゼンターの1人目は林真理子さんでした。
林真理子さんの講演のタイトルは『自分らしく生きるための「野心のすすめ」』。
昨年出版された本「野心のすすめ」のテーマでお話されていました。
林さんは落ち着いた声で、親しみやすい口調で、ご自身の経歴の話からはじまりました。
私は去年「野心のすすめ」を読んでいたので、内容自体は知っていたのですが、やはり本人の口から聞くのは心への残り方が全然違いますね。
林さんは大学を卒業し、就職活動で40社ほど落ちて、薄毛の人用に人口毛を一本一本ピンセットでつまんで植える仕事をしていたそうです。狭い暗いアパートで、電球がジーっと音の下で、人口毛を一本一本植えていく林さん(ここは私の勝手な想像です)。本で読むより、本人の口から聞く方が100倍想像が膨らみます。
その後、糸井重里さんのコピーライター養成所に入るのですが、その時に「私が一番恵まれていないのだから、私が幸運をつかむべきだ!」と思たそう。課題が出されれば、毎回人と違うことをやって、「目立つためには何でもやった」と話されていました。
その後「ルンルンを買っておうちに帰ろう」がヒットしたのですが、皆に悪口を言われまくったのだそうです。あんなもので作家と言えるのか!と。その悔しさをバネに、「作家とは直木賞をとった人を作家と呼ぶ」という定義を自分で作って、直木賞を取ろうと決めたのだそうです。自分で評価のラインを決めるのが、大人なのだと言っていました。
そして、本当に直木賞をとるのですが、その時にまた「直木賞の地位が落ちた」というような批判が多かったそう。大変ですよね。でも、それをバネにその10数年後に直木賞の選考委員のメンバーになるのです。
毎回、ナニクソ!と悔しさをバネに伸びてきた人。努力と根性っていう感じです。
一番印象に残っているのが、「一つ一つ勝ってきた経験を積み重ねて、勝気を手にいれてきた。それの何が悪いの?」。人一倍努力して得たものを、他の人にとやかく言われる覚えはない!って感じでしょうか。若い時に言うと叩かれそうですが、ある程度年齢がいくとカッコイイですね。
話の途中で、業界の裏話や皆がドっと笑う話をところどころ入れていて、1時間があっと言う間でした。
何が面白いって、全てが自分の経験から得たことを話されているからだと思いました。他の誰かがこうだった、統計データはどうだった、という話は一つもなく、全て目の前にいる生身の人が経験した話。そこが、話に力強さが出る違いだと思いました。
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