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JWLIボストン・リーダーシップ研修 | DAY10 ジェンダーとリーダーシップ

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0_2_2*授業の一環で、本物の役者さんが劇をするのです!

気が付いたこと。

私が発言すると、みんなが身を乗り出して聞いてくれます。教授も。

身を乗り出して聞かないと、話している内容がわからないのでしょう・・・・。言葉少ない説明から、その背後にあるコンテクストを理解しようと一生懸命になってくれます。感謝!

早いもので、シモンズ経営大学院の研修はもう3日目。昨日は知恵熱がでて、ホテルに戻ったらバタンキュー。今日は、日本の薬局でおススメされた「若甦」という神秘的なエナジードリンクを飲んで参戦。

今日の午前中はジェンダーのディスカッション。人は人を見るとき、どうしてもジェンダーバイアスがかかった見方をしてしまう。それに対して、女性は被害者のように過剰に思いつめるべきでもないけれど、さも自分は洗練されているから全く関係ないものとして無視すべきでもないとのこと。女性の場合、まるで「そこにいないような存在」にならないように気を付けないといけないという話でした。あまりにソフトな話し方をしたり、自分の実績をまるで主張しなかったりすると、あたかも「そこにいないような存在」になってしまう。そうならないように意識して気を付ける。かといって、マッチョな男性リーダーを目指す必要もなく、多くの女性が得意とするチームビルディングにフォーカスしたリーダーを目指せばいいとのことでした。

驚いたのは、なんと授業の途中で役者が入ってきて、目の前でジェンダーの問題を扱う劇を始はじめたのです。劇の内容は、業務外の仕事を無理やり頼まれ、断れない女性の劇でした。その劇をみて、その女性がどうすべきかディスカッションをするのです。さすが、エンターテイメントの国。

ランチタイムに役者の人に話を聞きにいったら、なんと、組織に関する問題を劇を通じて学ぶ研修を提供するサービスをやっている会社の経営者とのこと。もともと大学院で組織開発をし、そのご役者・脚本家を経て、このサービスを考えたとのこと。クライアントの会社にいって課題を聞きだし、脚本を書いて、劇を見せてディスカッションをするのだそう。世の中いろんな仕事があるものですね。

ジェンダーの話は、どちらかというとネガティブな話が多かったです。ビジネスのシーンではマイノリティの女性が、どういう不利益を受けているのかという話が多かった。でも、思うに、性別が違うのだから、ジェンダーバイアスはなくならない。ならば、ネガティブな面は把握すればもうOKとしてポジティブな面をどう戦略的に使っていくのかを考えたほうがいいのではないかと思いました。例えば、女性のほうが向いている点、得意なことを考えて、それをどうビジネス上でメリットに変えていくのかなど。どうでしょう。いままであまり意識していませんでしたが、性別が違うからこそ、どういうメリットがあって、どういうアドバンテージがあるのかを考えていこうと思いました。

午後は、ネットワークの授業。ネットワーキングとは、自分のメリットのために人を道具として使うものではなく、「相互に利益のある関係を築く計画的なプロセス」という定義。相互にというところがポイントで、一方的だと関係は作れないとのこと。その通りだと思います。

自分の周りの人を役割ごとに分類します。自分の目的を達成するために必要なネットワークが何かを考え、現状のネットワークとのギャップを把握します。その後、そのギャップを埋めるために必要なアクションを考える。たしかに、実際に人を分類してみると、どこのネットワークが弱いのか一目瞭然。

とはいえ、人間関係って一方的には築けないので、現実的には思い通りにネットワークを築いていくのは難しいと思ったのですが、どうなんでしょう。自分が苦手とするところかもしれません。もしかしたら、人間関係を戦略的に考えるのは、つまらないと思っているところがあるかもしれません。戦略的なネットワーク構築、試してみてから判断してみようと思います。

それにしても、ほぼ毎日午前と午後とで教授が変わるのですが、みんなサービス精神満点です。大爆笑する場面もちらほら。さすが、ビジネススクールの先生たちです。

 

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