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ビジネスや世の中の流れの分析。ときどき手帳の話など。

本質的な価値の見極め

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小暮太一さんの著書『僕たちはいつまでこんな働き方を続けるのか?』を読みました。
小暮さんの本は他には、『今までで一番やさしい経済の教科書』が有名ですよね。
本が面白かったので、ブログも見てみたら、プロフィールにはこんな事が書いてありました。
 

ぼくは経済学や経済ニュースの解説本を多く書いてきました。そのため、「木暮は経済が専門」と思ってくださる方が多いです。

「経済」については、長期にわたって分析・研究してきましたし、自分としても「専門分野」と呼べるまでになりました。

しかし、本当の専門は、別のところにあります。それは「難しいことを、簡単にする変換力」です。「噛み砕くこと」が専門です。

 
自分の価値を、「経済の専門家」ではなく、「噛み砕く」ことだと定義されていますが、両者の価値は全く違いますよね。結果、相談してくる人もガラっと変わり、仕事の広がり方が違うのではないかと思います。
 
自分の価値だけでなく、例えば商品なども、本質的な価値は何なのかを定義することは、とても大事だなと思いました。世の中には、けっこう表層的な価値だけしか捉えられていないことが多いかと思います。
 
例えば、ノート。紙質が裏移りしないとか、胸ポケットに入るとか、機能的な価値の訴求が多いなか、モレスキンはカスタマイズの仕方や使い方の提案をしています。http://moleskinerie.jp/
 
昔はどこの国で生産されていたのかが重要でした。例えば、MADE IN ITALY と、MADE IN CHINA とでは、価値が違った。でも、今はどこの国で生産されてもモノ自体の機能に大きく差がつく時代ではなくなりました。そういうことから、機能自体の価値には重要性を感じなくなってしまったのかもしれません。もっと本質的な価値が何かを明確にとらえてアピールしていかないと、強い訴求にならない時代になっているのではないでしょうか。
 
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