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トレンドと開発サイクルの関係

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Prada_2
*映画「プラダを着た悪魔」より
 
「プラダを着た悪魔」で一番印象的なシーンがあります。
ジャーナリスト志望だった主人公は、就職がうまくいかずバカにしているファッション誌で働くことになります。ある日、編集長が微妙な色違いのベルトを真剣に選んでる姿をみて主人公は鼻で笑い、「私には同じにしか見えません」と発言します。編集長からぴしゃりと言われるのが、以下のコメント。
 
あなたが今日クローゼットの中から選んだ、その冴えないブルーのセーター。それを自分で選んだと思っているわけじゃないでしょうね?02年にオスカー・デ・ラ・レンタがブルーのジャケットを発表し、それに追随して8つのコレクションでもその色の製品が出され、それ模倣したものが百貨店で売られ、安いスーパーで売られ、それをあなたが手にとった。自分で選んだと思っているそのセーターは巨大な市場と無数の労働の集約で、それを生み出しているのが私たちなのよ。
 
ほぉぉー、そうか、という名場面です。
では、果たして世の中の大きなトレンドはファッションから生まれているのでしょうか?
答えは半分イエスだそうです。
 
トレンドがどういう仕組みで世界中に伝播しているのか、という話を聞いたことがあります。
 
小説家・画家・音楽家など時代の先端の芸術を生み出している人達が集まる場があるそうです。100年先にも残るような作品を残す人達は、それくらい先の未来まで見ているのだとか。
そういう人たちが集まって話すといくつか共通する話があるそうです。それがトレンドのスタートになります。
 
それを横で聞いている人が、まず糸・布にトレンドを表し、それをファッションデザイナーが使って服を作るのだそう。それを見て、雑貨にもトレンドが反映され、その後は家具→電化製品→車と続くのだそうです。
どうして、その順かというと、開発サイクルが短い順にしか落とし込めないという理屈だそうです。つまり、服は毎年2回(春夏・秋冬)、全く新しいデザインで開発されるので一番早くトレンドが現れる。次に開発サイクルが短い雑貨、家具と続くというロジックです。
 
昔、マックがiMacというスケルトンのPCを発売しましたが、あれはスティーブジョブスがミラノサローネに足を運んだ際に雑貨にスケルトンが流行っているのを見てとりいれたそうです。ジョブスは、家具→電化製品という順番をすっ飛ばしたおかげで、早くトレンドを取り入れることができたのが成功要因だと聞きました。
 
というわけで、ファッションチェックは、世の中の流れを見るためにはやはり重要なのでしょう。
そしてトレンドを見抜くために見るべきところは、丈が短い、フリルがいい、ネオンカラーがいい、という点ではなく、どういう未来をみているのか?というコンテクストなのかもしれません。
 
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