アリストテレスはこう言った
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世界のThought Leader の一人と言われる教授の講演を聞く機会があったのですが、講演の途中でアリストテレスを引用をした場面がありました。
「アリストテレスは、Phronesis(フロネシス)を提唱した。それは、価値、倫理の思慮分別を持って、個別のその都度の状況とコンテクストの只中で、最善の判断や行為が出来る実践的知恵である」
そして、その教授はフロネシスのスペルをホワイトボードに書き出し、聴衆はスペルを一生懸命に、ノートに書き取っていました。(私もその一人です)
私は分かったような分からないようなという感じだったのですが、ありがたい「知」に触れたように感じ、高揚感すら覚えて帰ってきました。
なんででしょうか?
それは「あのアリストテレスが言ったこと」だからでしょう。
世の中は何を言ったかより、誰が言ったかの方が重要な場面はたくさんあるのだと思います。
ハワード・ストリンガーさんがソニーのCEOだった頃の話ですが、取材の中で創業者の井深さんや盛田さんの言葉を何度も何度も引用されていました。「井深は~と言っていた」「盛田の想いは~だった」というように。
ソニーの初めての外国人CEOであったストリンガーさんは、自分の言うことを聞いてもらうために、もしかしたらカリスマ創業者の言葉と力を借りたのかもしれません。
自分が伝えたいことを相手に届けるために、力のある人の言葉を借りるのは有益なのでしょう。
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