身体的直観力
「体で覚えろ!」は正しかった?
この矢印の絵、ほとんどの人が見たことがあるのじゃないでしょうか?
目の錯覚で、矢印が外向いているほうが長く見える絵です。どう見ても、下の矢印の方が長くみえます。でも、この直線を指でつまもうとすると、私たちの指はきちんと同じ長さの分だけ指を広げるというデータがあるようです。しかも、線の近くまで指を近づけた状態ではなく、かなり早い段階からきちんとした長さで指をひろげるというのです。
脳科学的には、実は、体の方が事実を知っていて、事実を知らないのは「意識」だけということなのらしいのです。そんなあやふやな「意識」に体という組織のトップを任せているのだそう。
詳しくはこちらの記事↓
http://www.1101.com/ikegaya2010/2010-10-05.html
これを読んで思い出したのは、「体で覚える」ということ。
「体で覚えろ!」から連想するのは、どちらかというと、スマートではなく、ちょっと古臭い日本的なやり方。でも、実は脳科学からすると「体で覚える」方が早く正しい方法だったのかもしれないと、ちょっとした驚きでした。
身体的直観力
仕事のあとにヨガに通っていた時の話です。行く前はめんどくさいなぁ、帰りは寒いしなぁ、と足が重くなります。だけど、行った後は驚くほど体が軽くなるのです。毎回驚くほど。
そして、気がついたら、なんだか心まで軽くなっているじゃないか!とすら思えた日がありました。
でも、「いやいや、そこまで効果あったら悩みなんかなくなるでしょ、心が軽くなったのは気のせいでしょ」と考えてみたのです。
で、よくよく観察してみたら、呼吸するのが楽になっていたことに気がつきました。なんだか、すぅっと大きく深く吸える。
もしかしたら、ガチガチになっていた体の緊張がとれて、胸が大きく開き、呼吸が楽になったのかもしれません。それが、心が軽くなったと感じた原因でした。そう考えると、やっぱり、意識より、体の方が早く感じ取っているのです。
こういう現象を私は身体的直観力と勝手に呼ぶことにしました。
都心に住んで会社だけの生活になる生活が長いと、身体的直観力がどんどん衰えるように感じます。意識よりも、身体的直観力の方が早いとすると、身体的直観力を磨くことは色んな場面における決断を早くするのではないかと思っています。