Googleの検索履歴ダウンロード機能、誰得かというと
Googleがひっそり検索履歴データのダウンロードを可能にしたというニュース。
検索履歴、ダウンロードしたいですか? 普通したいと思わないですよね。せいぜい、「あのころはあんな恥ずかしいことに夢中になっていたのか」とか黒歴史を確認することになるくらいで、いったい誰のためのサービスなんだか。
この話、Googleが公式ブログで発表したわけではなくて、いつもGoogleの新機能とかを地道に紹介してくれている非公式なGoogle情報サイトGoogle Operating Systemが"発見"したものです。
この機能、実は1月からあったそうなんですが、Googleも「別にユーザーにとっても便利な機能じゃないしなぁ」ということであえて発表しなかったんでは。
じゃぁ、いったい誰得なんでしょうか。
Googleは2009年に、ユーザーデータの完全開放を目指す取り組み「Data Liberation」を立ち上げました。
これは、「たしかにうちはユーザー様のデータを利用して広告とかで稼がせていただいてますが、それでもデータはユーザー様のものであって、うちのサービスが嫌ならご自分のデータを全部引き上げていただいて結構ですから」というものです。
この取り組みの下、プロフィール、Gmailのデータ、カレンダー、連絡先、Google Docs、Googleドライブ、Google+、ロケーション履歴、Bloger、YouTube、マップなどのデータがすべてエクスポートできるようになっています(こちらのヘルプより)。
検索の履歴も、これらに加わった、というだけの話だと思います。
EUがまた独禁法がらみで絡んできていることもあり、「うちはユーザー様に自由を保証しているわけですし、これこのとおり、いつてもGoogle検索をやめてYahoo!にでもBingにでも乗り換えていただいて結構でして、履歴データだってお渡ししてるんですよ」と、そういう説明ができるのが、「誰得?」の答えなんじゃないかと思います。ちゃんちゃん。