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「思い出のマーニー」のおずおず感が芸コマでした

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テレビから流れてくる「でもそんなのはどうでもいいの。私は、私が嫌い」というセリフを聞くたびに「嫌い嫌い、大っ嫌い、でも一番嫌いなのは私」(by 惣流・アスカ・ラングレー)をどうしても思い出してしまう今日このごろ、「思い出のマーニー」を見てきました。

Anna

おおざっぱにいえば、自己否定のサイクル(人を許せない自分を許せない自分をゆ……)から抜け出せない少女、杏奈が療養先で謎の少女マーニーと出会うことで自分も世界も受け入れられるようになるというお話。

ダブルヒロインということで、どうしても「アナ雪」と比較しがちですが、アナ雪のクライマックスはなんといっても「いい子でいなければ」とがちがちになっていた長女が「Let It Go」と解放されるところで、世の長女たちが「分かるー」と絶賛。私はそういう長女をはたで「大変ですねー」と見ていた次女。親からそれほど期待されなかったのは幸いではありますが、その分自己評価が低くなりがちなわけで(杏奈の自己否定はもっと深刻ですが)、杏奈に共感するのでした。

アニメの表現も、外人さんの「どうだっ」という技術より日本人の細やかさを美しく感じます。ドレスの裾が翻る様子や長い髪が風になびくところなど、ディズニーの技術はそれはもう「すげー」と思いますが、マーニーの細かい心理描写の方が好き。

例えば杏奈が先生にスケッチを見せてみなさいと言われて差し出すまでの逡巡や、ご近所のおばさんに話しかけられて居心地が悪い思いをしているときに靴をとんとんするところなどのおずおず感が。

私は忠実なジブリファンというわけではまったくないんですが(なのであるシーンで「わークララとハイジみたいだー」と笑いそうになった)、次の作品も是非劇場で見たいと思いました。

【追記】と思っていたら、ジブリはしばらく新作を出さないかもという記事が。残念。

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