Network Solutionsのドメイン登録問題
日本ではあまり話題になっていませんが、米国では今、「Network Solutions問題」が結構騒がれています。
そもそもの原因はドメイン名の「フロントランニング」という問題。使いたいドメイン名が空いているかどうかをドメイン検索サービスで検索したら、直後にそのドメインが何者かに登録されてしまった、というものです。その何者か(フロントランナーと呼ばれます)はドメイン名検索データを購入して、誰かが使いたがっているドメインを先に登録し、高値で売りつけるとされています。
そこでドメイン登録業者のNetwork Solutionsはフロントランナー対策として、「誰かがNetwork Solutionsであるドメイン名を検索したら、同社が自動的にそのドメイン名を4日間押さえる」という方針を導入しました。つまりNetwork Solutionsがそのドメイン名を登録し、それを使いたい人は同社から購入しなければならない、ということです。4日経っても誰もドメイン名を購入しなければ、登録は解除されます。
この方針は論争を巻き起こしました。Network Solutionsから(4日間のうちに)ドメイン名を購入する価格が、ほかの登録業者のドメイン登録料よりもかなり高いからです。「問題より対策の方がひどい」「Network Solutions自身がフロントランナーだ」との批判も。4日間拘束されているドメインの情報が公開されていることも問題となりました(その後同社は方針を変更し、この情報を公開しないことにしました)。
Network Solutionsは「フロントランナーから顧客を守るため」と説明していますが、あまりうまいやり方とは思えません。ユーザーの声を受けて同社が方針を変えるのかどうか気になります。
以上、広瀬でした。
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