フェイスブック・メッセンジャーはスマフォ呼び出しタクシーのUberと提携するのか?
■ 着々と進むビジネスモデル転換戦略
フェイスブックの2014年第二四半期決算はモバイルシフトが功を奏して史上最高、その結果、株価も史上最高ですが、名経営者のマーク・ザッカーバーグCEOは、「恐竜が稼いでいる間に哺乳類を育成する戦略」に全く手を抜いていません。哺乳類とはメッセンジャーサービスやオキュラスVRなど次世代のソーシャルメディアサービスを意味します。(その内、ホログラムのミュージョンあたりを買うかもしれません)
さて注目されるのは買収したホワッツアップと並んで期待されているフェイスブック・メッセンジャー(参加者数2億人)の収益化です。これは同時に上場と米国市場本格上陸が近いとされる中国微信(Wechat)と日韓連合のLINE対策、更に米国で台頭する新興勢力のスナップチャットやタンゴ対策も兼ねています。彼らが米国市場を攻略し、収益面で支配的になる前にIOTにシフトするモバイル、ウエアラブル市場を先に抑えよう(先に稼ぐビジネスモデルを確立する)戦略です。(メッセージサービスはスマートグラスやスマートウオッチと相性が良さそうです)
インスタグラムのスナップチャット的な動きである「ボルト」のリークなどがどんどん発表されています。
またフェイスブックは米国で1日平均40分使われていると発表されていますが、その内には既に独立アプリとなったフェイスブック・メッセンジャーのものが含まれていると見られています。(逆に哺乳類が恐竜を補う構造)確かに哺乳類が恐竜と助け合ってフェイスブックの収益と構造転換を促進すると言う理想型が出来始めています。これは面白いです。
■ Uberとの決済連携に注目
衝撃的なのはフェイスブックがフェイスブック・メッセンジャー(現在は広告など一切無し)をシェア―の経済(白タク)の Uberと連携させる交渉を始めたと言う報道です。(無論、両社とも公式にはノーコメントです)フェイスブックは既に元ペイパル社長のDavid Marcusさんを採用していますが、いよいよフェイスブック・メッセンジャーに決済で稼ぐモデルを具体的に開始するようです。(これは第二四半期決算で言及されていました)
中国微信(Wechat)のサービスの場合、スマートフォンからスマフォ呼び出しのタクシーを依頼し、返答があったタクシーの位置を地図で確認して「微信の無料電話やメッセージサービス」で運転手と会話します。「あと何分とか・・・ポストの前で待っているとか・・」などです。そして預かり金を中国微信(Wechat)の親会社テンセントの口座に預かって決済するわけです。(クレジットカードもあり)
注目点は、フェイスブックの場合、Uberとの連携は明らかに中国微信(Wechat)と日韓連合のLINEを真似た動きと言われています。特に中国では微信(Wechat)によるスマフォ呼び出しタクシーとの決済連携が大成功しています。これを参考にした米国内やグローバルな動きと見られています。
と言う事はフェイスブック・メッセンジャーがUberとの決済連携に成功すれば微信(Wechat)とLINE型の通販やゲーム、ブランドフレンドなどのビジネスを一挙にフェイスブック・メッセンジャーに持ち込む可能性が高まります。そして一切のビジネス的な動きを嫌う生活者=プライバシー保護派には、有料のホワッツアップで囲い込み、一方無料のサービスを求める生活者には微信(Wechat)とLINE型のビジネスモデルを提供する2頭立て戦略をとるのでしょう。
■ LINEの上場やスナップチャットの収益化も含め注目
いよいよフェイスブック・メッセンジャーなどが米国で本格的に収益化を目指した動きを開始します。秋と言われるLINEの上場や米国上陸作戦、スナップチャットの収益化の動きなど「哺乳類のビジネスモデル」に2014年秋は注目です。
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さて素人のやっている個人タクシーを呼ぶか・・・
<出所:recode.net>
微信(Wechat)はスマートフォンタクシーで大成功!!呼び出しは一日70万件とも言われています。
<出所:http://thebridge.jp/>
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<出所:Uber>
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