フェイスブックのメッセンジャーアプリがスピンオフされた深い訳
フェイスブックがメッセンジャーアプリを(スタンドアロンとして)スピンオフしました。これで従来のフェイスブックのタイムラインを確認するフェイスブックアプリとフェイスブックのメッセンジャーアプリは全くの別物になります。その結果、両者とも使い勝手が良くなり、フェイスブックメッセンジャーには早晩、ロケーション開示の仕組みなどが備わると見られています。
一方190億ドルで買収したホワッツアップとの関係はどうするのでしょうか?様々な見方がありますが、将来はフェイスブック・メッセンジャーアプリと合併か連携する方向に進むと思われます。但し、ホワッツアップはビジネス展開において自由に振る舞う事になっているので、両者の合併はないでしょう。またホワッツアップは年間1ドルを各ユーザーに課金する課金モデルであり、一方でフェイスブックの収益源である広告嫌い、コマース嫌いで知られています。
ホワッツアップとフェイスブック・メッセンジャーが連携すれば無料メッセージ、無料電話のネットワーク効果が大きく広がります。両者は米国におけるメッセージアプリの1位2位ですから。
そこで一番考えられるのは、広告を嫌う若者にはホワッツアップを選択してもらい、一方無料を好み、広告を受け入れる若者には広告、ゲーム販売、電子書籍や音楽販売など国内のLINE型のアプローチを採用する事が考えられます。
こうすればどちらを選ぼうともフェイスブックで問題となったプライバシーと透明性の混同に伴う混乱などが解決され、課金モデルタイプのホワッツアップとLINE型の広告、コマースタイプのコードシアー便的なサービスを両方提供できます。フェイスブック・メッセンジャーアプリに、ブランドフレンドなどが加われば、ニュースラインにおける「うざい広告の山」と言う批判やブランドページからの投稿のオーガニックリーチが減った減らないと言った問題は解決に向かうでしょう。
この辺りまで検討していると想定すれば、フェイスブックのマーク・ザッカーバーグCEOは相変わらずの名経営者ですね。
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<出所:ギガオム>
★★Facebook’s decision to spin off Messenger is the smartest, safest choice