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今を精一杯生きることは未来のために準備することより大事なことかもしれない

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離れて暮らす、現在60代前半の僕の父は、脳梗塞を患っていまして。50代後半あたりから今日までに3回くらい入院しています。脳梗塞により、日常生活(単身世帯での生活)に大きな支障はないものの不自由な体になってしまい、今は介護サービスを利用しながら年金生活です。元気な頃は飲食店を自営してコックとして働いていました(不景気でお店を畳むまでは)。しかし、今は体の不自由さにより料理も難しいみたいです。

そんな父を見ていますし、父だけではなく父方の家系が脳梗塞を起きやすい家系なので、僕自身も脳梗塞にかかる可能性は高いと思っています。いつ来るかわかりません。もしそうなったとして、プログラミング等のITの仕事で食べていけるのかという懸念を持っています。キーボードを叩くのが不自由になるかもしれません。自分の頭で考えるような知的労働自体できなくなるかもしれません。人に教える仕事だってできなくなるかもしれません。そうなったとしても生活できるように金銭面のことは考えるようになりました。貯金、保険、などなど。全然貯金できていませんが。

そんな中で、最近、以下のネット記事を見まして。

新世代リーダー プロゲーマー ウメハラダイゴ ”介護の世界から返り咲いた鬼才プロゲーマー”
http://toyokeizai.net/articles/-/14091

僕もゲームは良く遊ぶ人なので、この方のことは業界の有名人みたいな感じで知っていました。ただ、介護の世界に一度入っていたのは知りませんでした。以下の抜粋は、介護の世界で働いたことで思うようになったことだそうです。

介護での仕事は今もウメハラにとって忘れられない経験となっている。特に配属されたのが、もっとも重篤な患者を介護する現場だった。そこで壮絶な介護の現場を目の当たりにする。5分前に食べたものを覚えていない、歩くことも走ることもできない患者たち。日常的な動作ができなくなる日が、自分にも必ずやってくる。後悔しないために、「やるか、やらないか」で迷ったら、必ず「やる」を必ず選ぶ。それがウメハラの行動の指針になっていく。(上記記事の6ページ目より抜粋)

『後悔しないために、必ず「やる」を選ぶ』。脳梗塞になったときのことばかりを考えていた僕にとって、この言葉は深く心に突き刺さりました。体が不自由になった後の生活のことを考えるのも大事ですが、それ以上に、体が不自由になって働けなくなったときに後悔しないように今を精一杯生きることの方が大事なのだろうなあ、と思いました。僕の父も、未だに「もう一回お店を開きたかった」というようなことを言うときがありまして。鈍ってしまった手先と思考力に嫌になることも多々あるようです。そんな父のように、自分の体がなってしまったら……。キーボードが打てない、論理的な思考力もできなくなってわけがわからなくなる、口も回らないから人に技術を教えることすら厳しくなる。そうなったときに「もっとプログラミングやりたかったのに……」「もっと先生の仕事をやりたかったのに……」と後悔し続けることのないように、今のうちから生業としている技術や教育と向き合えるだけ向き合っておくべきなのかもしれないな、と、上記の記事から思いました。(そういえばスティーブ・ジョブズの「伝説のスピーチ」でも『明日死ぬとしたら……』という一節がありましたよね。)

今やっていること(今、目の前にあるもの)と向き合い、今を精一杯生きてください。今の仕事が好きでしたら仕事と、そうでもないなら家族や人生でもいいと思います。自分の体に、いつ何が起きようとも、自分の人生を後悔しないような生き方をしていってください。こんなことを30代前半の人間に言われたくないかもしれませんが^^;

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