データセンターの規模の経済
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先日のITmediaに以下の記事が出ていました。
独立系クラウド事業者、上場延期や身売り先探し相次ぐ
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/COLUMN/20140530/560642/?ST=cloud
この記事の中で、『クラウドのデータセンター(DC)は「規模が大きくなればなるほど処理辺りのコストが下がる」という「規模の経済」が働く世界』と紹介されていますが、以前これに関する研究が発表されていたのを思い出しましたので、書いておきます。
Above the Clouds: A Berkeley View of Cloud Computing
http://www.eecs.berkeley.edu/Pubs/TechRpts/2009/EECS-2009-28.pdf
2009年と、少し古い研究なので、いろいろと状況も変わっているのでしょうが、ひとつの目安とはなると思います。1,000台未満の中規模データセンターと5万台以上の大規模データセンターを比べると、ネットワークコストで7.1倍、ストレージコストで5.7倍、管理コストには7.1倍もの差がある、ということです。
IaaSのような単純なインフラのみを提供するようなクラウドサービスでは、先行するAWS、Google、MSなど、桁違いの大規模データセンターを有する企業との闘いは難しいということなのでしょう。
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