PCI Express 3.0仕様、まだか!
11月にPCI Express(PCIe)3.0の標準仕様が発表される予定です。これは従来の5GT/s(500Mbps程度)よりもさらに早い接続スピードの製品の誕生を意味します。PCIe3.0対応コンシューマ製品は来年後半でも登場する見込みです。多くの技術標準化に取り組んでいる当社としては、標準仕様の策定が完了し、PCIe3.0の適合試験の仕様書に少しでも早く着手していただきたいですね。
PCI Express 3.0仕様は8 GT/Sのデータ転送速度に上げることでPCIe 2.0の5GT/Sより早い処理が可能です。また、PCIe3.0は128/130B符号化方式(encode scheme)に移行することで、従来の8B/10Bより効率を改善することにより、信号処理の最適化を実現可能となります。
その他に追加された新しい特徴として、信号品位(signal integrity)を持続できるDynamic Feedback Equalization(DFE)を挙げられます。
この仕様更新により、さらに早いPCIeスイッチ、40Gビットのイーサネットチップ、ハイエンドグラフィックカードおよびSSD市場の急成長を支えると思われます。またPCIe3.0は前世代のPCIe 1および同2.0との後方互換性も保っています。
下記のチャートは新しい規格と前世代のPCIeスペックを比較したものです。
Architecture
Raw Bit Rate
Interconnect
BandwidthBandwidth per
Lane per DirectionPCIe 1.X
2.5 GTps
2 Gbps
" 250 Mbps PCIe 2.X
5 GTps
4 Gbps
" 500 Mbps PCIe 3.0
8 GTps
8 Gbps
" 1 Gbps
PCI技術の標準化団体であるPCI-SIGはPCIe3.0対応製品の検証向け仕様を来年2011年後半に完了する予定です。その適合試験仕様ができ挙げれば、当社も日本のメーカーにPCIe3.0の試験を提供する予定です。 新しい情報が入り次第、またお知らせいたします。 O.J.D