【114ドル台】 ガソリン価格、9月は値下げ必至~下落幅をちゃんとウォッチしたい
7月30日付けのエントリーで、ガソリン価格がそろそろ下がるのではというエントリーを書かせていただきました。毎月初めには、10円前後の値上げを繰り返し、8月にはついに200円/L(ハイオク)という目を疑いたくなるような表示を見かけるまでになりました。この価格上昇が物価全体に波及し、様々なモノの値段が上がっています。まもなく9月を迎えつつありますが、果たしてまた上がるのでしょうか。
ガソリンの市場価格は、元を辿ると、NYのWTI原油先物価格によって変動するとされています。このWTI価格、7月11日に史上最高値の147.27ドル/バレルを記録して以降、急激に下がりはじめ、7月後半には120ドル台に入り、今日8月24日現在では【114ドル台】と、最高値から2割以上も値下がりしているのです。毎月値上げを繰り返してきたので、何だか高値に慣れてしまっている感がありますが、ついに値下がりする可能性が出ています。
すでに日本の石油元売り最大手の新日本石油が、9月からの店頭小売り価格の値下げに言及。どうやらやっと一段落しそうな情勢です。問題は値下げ幅。仮に2割下がったからと言って、市場店頭価格がそのまま2割下がるという単純な計算はできませんが、過去の値上げ比率から推定すれば、最低でも10円前後は値下がりするのではないでしょうか。というより、それくらいは下がってもらわないと、値上げとの整合性がとれないでしょう。
マスコミ報道も気になります。値上げの時は、連日市場価格高騰のニュースを取り上げ、スタンドに列を作るマイカーの姿を追っていましたが、最近はめっきりニュースの量も減っています。こうした一方的な見方ではなく、値上げも値下げも同じさじ加減で、リアルな姿をちゃんと世間に届けて欲しいと思います。
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怖いのは、消費者感覚の慣れです。170~180円という異常な高値を見続けているうちに、また月初の値上げを繰り返しているうちに、値上げに対して鈍感になってしまうことです。そして、市場価格と連動して、きちんと値下がった分だけ、店頭価格が下がるのか。さんざん厳しい思いをしてきたので、ちょっと下がったところで、少し余裕を持たせて欲しいというのが石油販売関係者の本音なのかもしれませんが、消費者心理は逆でしょう。
大事なことは、価格決定に透明性を持たせて、値上げも値下げも、きちんとした整合性の元に決めることではないでしょうか。そうしないと、消費者の信頼も根底から揺るぎかねません。9月初め、果たしてどれくらいの値下げが行われるか。期待を持って見守りたいと思います。。。