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ネガティブなツイート1つで、30人の顧客が失われる?

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いまも昔も、お客様の間での評判というものは商品/サービスの売れ行きを大きく左右します。しかしネットの時代になり、クチコミは可視化・永久化されるようになったばかりか、「Twitter 時代」にはこれまで情報発信してこなかった人々まで気軽に「つぶやく」ようになりました。従ってネット上の評判はこれまで以上に重要になってきているわけですが、「ネガティブなツイート(もしくは Facebook などのソーシャルメディア上のメッセージ)1つで、30人の顧客が失われる」という調査結果が発表されています:

One Bad Twitter ‘Tweet’ Can Cost 30 Customers, Survey Shows (Bloomberg.com)

顧客対応や人事関係でのコンサルティングを行っている会社である Convergys@convergys)が発表した調査結果について。どこから「30人」という数が導き出されたのかというと:

A customer review on one of the sites reaches an average audience of 45 people, two-thirds of whom would avoid or completely stop doing business with a company they heard bad things about, Convergys said, citing its own survey.

Convergys は自社の調査結果を引用し、次のように述べている。「こうしたサイトに掲載されたカスタマーレビューは、1件につき平均で45人の人々に読まれている。そのうち3分の2にあたる人々は、悪い評価だった場合にはその企業を避けたり、彼らとのビジネスを停止する可能性がある。」

とのこと。つまり45人の3分の1で30人、というわけですね。もちろん企業の規模や事業領域などによって左右されるでしょうから、この数をそのまま使うことはできませんが、ネガティブな書き込みの影響度を把握する上では面白い数字なのではないでしょうか。

実際のところ、最近米国の映画業界では「Twitter 上の評判が興行成績を左右する」という見方が生まれており、様々な企業や作品で「Twitter 対応」とでも呼ぶべき対応が始まっています(日本でもKNN神田さんがご紹介されていた『ターミネーター4』の事例がありますね)。効果が保証されているわけではありませんし、無理に評判を高めようとして逆に敬遠されるというリスクもありますが、手をこまねいて見ているよりはマシ――そんな判断から、ソーシャルメディアにPRの軸足を置く企業は今後ますます増えてくるのではないでしょうか。

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【○年前の今日の記事】

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(余談ですが、『「ツイッター」でビジネスが変わる!』の冒頭では、このムンバイ同時多発テロで Twitter が活用されたことが紹介されています。)

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