オバマ大統領の施政方針演説、Twitter で実況される
米国時間で火曜日の夜、オバマ大統領が連邦議会で初めての演説(施政方針演説)を行いました(MSN産経ニュースでの参考記事)。既にニュースサイトやテレビ等でご存知の方も多いと思いますが、New York Times でも全文が動画と共に紹介されていますので、興味のある方はぜひご覧下さい:
■ Analyzing Obama’s Speech to Congress (New York Times)
動画の横にテキストが掲載されており、動画の進行に合わせてスクロールするようになっています。上には検索機能と、スピーチ全体の構成とその進行状況を示すスライダーがあるという構成は、New York Times の演説分析コーナー(?)ではすっかりお馴染みのものとなりましたね(以前もオバマ大統の領就任演説や、記者会見などで同様のコーナーが設置されています)。今回はテキストだけでなく、記者による演説内容の解説もついていて、同じく演説の進行に合わせて「この一節が何を意味しているのか」を理解することができます。
……で、今回はこれを紹介することが本筋ではなくて、CNNに載っていた以下の記事を取り上げたいと思っています:
■ Members of Congress twitter through Obama's big speech (CNN Political Ticker)
皆さんお馴染みの Twitter、最近はオバマ大統領を始めとして米国の政治家の間にも広まっているようですが、何と今回の演説中に議場から(!) Twitter に書込みをした議員がいたとのこと。
例えば共和党の Jason Chaffetz 議員は、演説が始まる前の議会内の様子を書き込んでいます。同じく共和党の John Culberson 議員は書込みだけでなく、議場に向かう様子をビデオで撮影してアップしていたり、民主党の Earl Blumenauer 議員は全体で69個の発言しかしていないのに、20近くの発言が今回の演説がらみだったり。さながら Apple の発表会で、スティーブ・ジョブズのプレゼンをライブブログするブロガーたちのよう、といったところでしょうか。
議員が Twitter で情報発信することについては賛否両論あるでしょう。今回の大統領演説にしても別に非公開のものではありませんし、報告はマスメディアに任せて本来の仕事をしろ、という意見もあると思います。また議員達の書込みには「すごい!」「感動した!」的な感想レベルのものも多く、それ自身が新しい価値を生み出しているとは限りません。しかし個人的には、Twitter で情報発信することの意義はあると考えています。理由の1つは、Twitter が「情報到達力」に優れている点。例えば Culberson 議員をフォローしている7,894人の中には、彼の発信を通じて施政方針演説があったことを知り、それがきっかけでより詳しい解説記事にアクセスする人もいるでしょう。市民の目を政治に向けるという点で、少なくない効果があることは確かだと思います。
日本でも石破茂氏のブログなど、ネット上で政治家による情報発信が話題を集めることが珍しくなくなってきました。流石に国会議事堂で Twitter に書き込んだ、という人は僕の知る限りまだ出て来ていないようですが(そもそも日本の法律上OKなんでしょうか?)、世の流れに先んじてこういったツールを使いこなすという人が現れたら面白いのではと思います。
……完全に余談ですが、あのデビッド・リンチ監督も Twitter に参加したそうです。アカウントはこちら。