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点滅するメッセージ

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昨夜、クルマでガソリンスタンドの前を通りかかったときのこと。お馴染みの大きな電光掲示板があり、そこにこう表示されていました:

レギュラー 156

(※ blink タグで再現したので、IEだと「何のこっちゃ?」となってしまいますが……実は「156」の部分が点滅しています。)

点滅するから何?強調しているだけでしょ?――はい、価格を強調しているだけです。以下のようなメッセージを示したいがために、点滅しているわけですよね:

156 円なんて、ウチの店安くない!?

しかしこうガソリンが高くなると、なんだか別の意味を示しているように感じませんか?たとえばこんな風に:

156 円なんて、最近のガソリン高すぎ!!

実際、156円というのは近隣のスタンドの中では破格の値段だったのかもしれません。しかし「156円」を何度も繰り返すのを見ているうちに、安さをアピールするためではなく、石油高騰に抗議するための看板のように思えてきてしまいました(ちなみにそのスタンドで給油はしませんでした)。

メッセージはそれ自体が持つ意味だけでなく、どう示されるかによって、受け手が得る情報というものは大きく変わります。それは言うまでもないことで、この点を皆が理解しているからこと「点滅する電光掲示板」というものが存在するわけでしょう。しかし「どう示されるかによって人が何を感じるかは、ずっと一定であるというわけではない」ということは見落とされがちなのかもしれません。いや、ガソリンスタンドの例では、石油価格の高騰があまりにも早すぎて「いま消費者がどう感じているか」を把握するヒマすらない、といった感じですが……。

もしかしたら、私たちがメッセージに対して加えている加工の中には、既に時代遅れか状況に適していないものが数多く含まれているのかもしれませんね。「156円」の点滅を見ながら、自分でも注意しようと思った次第でした。

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