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携帯電話教室

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またまたデジタル・デバイト系のネタで恐縮ですが、もう1つお付き合い下さい。

PCを使えるようになりたければ、「パソコン教室」へ通うというのが1つの手段です。では最近ますます多機能化・複雑化した携帯電話が使えるようになりたければ……そう、「携帯電話教室」に通えばいいわけですね。実はニュージーランドには、その名も"Mobile Mentor"(モバイル・メンター)という名前の携帯電話教室が存在しているそうです:

Teaching people to use their feature-rich phones (Springwise)

この教室、グループ講習だけでなくマンツーマン指導も行っていて、参加者が携帯電話を使いこなせるように指導してくれるそうです。一般的な操作法だけでなく、「スケジュールを管理する」「メールを使いこなす」などの説明もしてくれるようですね。また携帯電話の販売員を指導し、お客に適切な説明ができるようにするというサービスも行っているとのこと。確かに販売員にとっても、どうすればお客様に分かっていただけるかというのは切実な問題でしょう。

このサービス、日本でより需要が大きいのではないでしょうか。半年毎に各キャリアがモデルチェンジを行い、その度に機能が追加されインターフェースも一新されるという状況では、高齢者でなくてもついていくのが大変でしょう。またご存知の通り、日本ではネットユーザーの半数が携帯電話からの接続、なんていう調査結果も出ています。それに応じて、携帯電話から閲覧することを前提にしたサイトも増えていますから、「携帯電話が使えない」というのはまさしく大問題ですよね。

と思って検索してみたら、日本ではキャリア主導の携帯電話教室が主流のようです:

ケータイをより楽しく便利に、ドコモショップ携帯電話教室(※PDFファイル)

これは関東甲信越のドコモショップの例ですが、検索すると全国各地で実施されている教室が見つかります。またこちらはauの事例:

子供にケータイ、持たせますか?──「持たせるケータイ!安心説明会」 (ITmedia +D モバイル)

なるほど、日本では高齢者向けというだけでなく、小学生に安全な使い方を教える、という視点も考えられるわけですね。

個人的には、キャリア主導型の教室でもいいのですが、「宣伝」という面が捨てきれないのでは?と感じます。いわゆる「勝手サイト」で優れたサービスがあっても、それと競合する公式サイトがあったら、キャリアが開催する教室ではなかなか「こっちを使いましょう」とは言えないですよね。また「いくつか機種を試してみて、一番使いやすかった機種を購入したい」などというニーズもあるでしょう。日本にも独立型の"Mobile Mentor"的サービスが求められるのではないでしょうか。

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