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未来の命名事典

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子供の名前を考えるというのは、楽しいですが大変な作業です。意味や響きに加えて、字画やイメージにも配慮しなければならないし、どんな名前がポピュラーなのかという点も気になるものです。そこで活躍するのが、一般的な名前を集めた「名前事典」というやつですが、最近は一風変わった名前事典が登場しているそうです:

女子大生が出版「赤ちゃんの名前事典」人気 (産経新聞ENAK)

椙山女学園大学の加藤主税教授とゼミ生が中心となってつくった、『愛情たっぷり 赤ちゃんの名前事典』という本がそれ。3年がかりで同大学の女子学生にアンケートを取り、「将来自分が子供につけたい名前」を集めたそうです。集められた名前は、実に男女約3,000名分。ちなみに男の子の名前第1位は「唯人(ゆいと)」君で、女の子の1位は「姫梨(ひめり)」ちゃんだったそうです。

通常、「名前事典」に収められているのは「いまある名前」ですよね。当然ながら「名前ランキング」の方も、実際に付けられた名前を集計して算出しています。一方『愛情たっぷり~』の方は「これから赤ちゃんに付けられる(かもしれない)名前」ということで、言うなれば未来の命名事典となっているわけです。できるだけ時代遅れの名前となってしまうのを避けたい、という人にはうってつけの一冊でしょう。

将来のことを予測する場合に、いっそのこと「未来のユーザーに聞いてしまう」というのは意外にアリなのかもしれませんね。もちろん「自分の娘は天使(えんじぇる)ちゃんにしたい!」と言っている女子大生が、将来実際に「えんじぇる」などというおかしなユニークな名前を付けるとは限りません。しかし全体的な方向性というか、「ここまで許容される」という範囲は掴むことができるでしょう。ターゲットユーザーよりも下の世代に目を向けて、彼らへのヒヤリングを始めてみるというのも有効かもしれません。

ちなみにウチの娘の名前は、『愛情たっぷり~』の人気ランキングには登場しませんでした。しかしランキングに登場する名前は、いまの感覚から言うと「?」な名前ばかりですし、良かったような悪かったような……。

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