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「2.0」より「1.0」を

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2006年も残すところ、あと2週間となりました。毎年「今年の漢字」というものが選ばれていて、今年は「命(メイ・ミョウ・いのち)」という字に決まったそうですが、個人的にこの1年を一言で示すとしたら「2.0」に尽きると思います。

WEB2.0 から始まった「2.0」の波は、様々なものへと波及していきました。本来のWEBサービスはもとより、商品/サービス、働き方、私生活などなど・・・今では「2.0」が付かない単語を探す方が難しいぐらいです。それが「2.0」という言葉の響きによって触発された動きだったのか、同時多発的な改革の波に「2.0」というタグが使われただけだったのかは分かりませんが、様々なモノのバージョンアップが試みられたのが2006年だったと言えるのではないでしょうか。

しかし僕は、あえて「2.0」の波は今年で終わりにして、2007年は「1.0」が復活することを願っています。別に古いモノが帰ってきて欲しいという意味ではなく、既存の延長ではない概念がもっと生まれて欲しい -- すなわち「バージョンアップではなくニューモデルを」という意味での「1.0」の復活です。

WEB2.0 という概念の登場後、様々なサービスが雨後の筍のように誕生してきました。それ自体は歓迎すべきことですし、僕自身も数多くのベータ版サイトに登録して遊んでいます。しかし中にはWEB2.0の表面的なアイデアを拝借した、お手軽2.0も多いのではないでしょうか。単にコメントが登録できるようにしただけで「クチコミ情報の活用」と言ってみたり、RSSフィードを用意しただけで「2.0時代の情報発信」と言ってみたり・・・これでは2.0が増殖するのも無理はありません。

そんな「2.0」なら誰にでも作れます。2.0のキーとなるコンセプトを様々なモノに付けてみるだけで良いのですから、子供にだってできるでしょう(むしろ余計な先入観のない子供の方が優れた発想をするかもしれません)。何かと何かを足してみるという発想法はもちろんありですが、「2.0」が大繁殖したいま、本当に価値のあるのは新しい「1.0」を生み出すことではないでしょうか。

とはいえ、言うは易く、行うは難し。来年どこまで自分自身が「1.0」に迫れるかは分かりませんが、「2.0」型のアイデア発想法はひとまず脇に置いて、新しいアタマで考えるように努力したいと思います。「2.0」より「1.0」を -- 2007年の目標はひとまずコレで。

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