バブル期と同じ失敗をしないように、今度は静かに賢く...日系銀行の対米投資
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地元ワシントン州に本拠のあったFrontier Bank。一昨年だったか、Union Bankに買収された。私の口座を扱ってくれたFontier Bankのテラーの人は、Union Bankはカリフォルニアの銀行、程度の認識だった。
Union Bank...実は三菱東京UFJ銀行の100%出資子会社で、その規模は全米でトップ25行に入る。そのUnion Bankが全米トップ10をめざし、買収対象を捜している、と2月4日付けのThe Economistの記事は伝える。三菱東京UFJ銀行は投資銀行のモルガンスタンレー株を22%保有しており、買収先の物色にあたりモルガンにいろいろリクエストを出しているとか。
一方住友三井銀行は、ゴールドマン・サックスへの投資ではかなりの収益を得たらしい。加えて、Royal Bank of Scotlandの航空機リース部門を手に入れたりしている。
ロックフェラーセンターを買って顰蹙も買い、しかも高値づかみしてしまったバブルの頃とは一転し、今の日本の銀行は粘り強く買い時をうまく狙っているらしい。円高も追い風となっている。
欧米と比べて比較的キャッシュポジションの良い今の日本の銀行が、着々と海外展開を進めている。目立たないけれど、こういうしたたかな日本企業の実態を知って、ちょっとうれしかった。
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