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元証券アナリスト、前プロダクトマネージャー、既婚な現経営者が、日頃の思いをつづります。

日本人だけど日本のことをあまり知らない私の教科書は...

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日本人って大きな顔をしているけれど、私、本当はあまり日本のことを知らない。お茶もお花も、シアトルに越して来てから習い始めたし、九州にも北海道にも一度しか行ったことがないし、訪れたことのない県の方が、訪れたところよりも多いし。

海外に暮らして、「日本人」と平気で言えるために、日本のことについて学ばなきゃ

そんな私にとって、宮本さんの本は、何よりも素晴らしい教科書。存命中に会ったこともない人だが、なぜかこの人のことを呼び捨てにできない。宮本常一さん。

最近読み始めたのは、「庶民の発見」(講談社学術文庫)

「善意をもって継承されて来た文化遺産は、一応善意をもってうけとってみることである。そしてしかもそうした文化遺産を継承しているものこそ、新しい時代のもっともすぐれた文化のにない手としての責任とほこりをもってゆくべきではないかと思う。しかも、それは単なる郷土の現実への奉仕というだけでなく、無限に他に向かって広がりをもつものであらねばならぬ。」(p.31)

日本全国を歩き回った宮本さんの、地に足のついた言葉に、時々はっとする、深い意味を発見する。この一節もそのひとつ。文化ってなんだろうと考えていたところだったので、忘れないうちに書き留めておく。


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