京都と再会する前に読んだ本:「京都」(林屋辰三郎著)
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10月に、約一年ぶりに約2週間の日本に帰ることにした。今回はどっぷり京都と大阪に浸かるつもり。
学生時代の4年間を京都で過ごしたとはいえ、お世辞にもこの都市のことに詳しいとはいえない。この2週間という限られた時間で、少しでも京都についての知識と理解を深めるためにはどうすればいいのだろう。
事前に、京都についての本を何冊か読むことにした。最初に読んだのが、「京都」(林屋辰三郎著)。
はしがきに、「...京都という空間を、千年という時間でくぎってみる...」とあるとおり、平安京ができる前の京都の描写から、この本は始まる。「京都は神泉苑からうまれた。...」
神泉苑は聞きなれなくても、御池といえば、誰でもわかる。そうだったんだ。
古代の京都に思いを馳せるには上賀茂へ。王朝貴族の生活をしのぶには嵯峨野へ。鎌倉的世界に浸るには高雄、栂ノ尾へ。中世の町衆の勢いを感じながら町の真ん中、六角堂あたりを歩く....
10月にはこの本を格好のガイドブックに頼り、京都の町を歩きめぐることにしよう。ただ、この本の初版は1962年、私の生まれた年。挿絵の写真と、現在の姿を見比べることも、今回の旅の楽しみに加えたい。
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