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元証券アナリスト、前プロダクトマネージャー、既婚な現経営者が、日頃の思いをつづります。

「コンテンツがお気に入りですか?ならば資金援助して」というビジネスモデル

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このビジネスモデル、アメリカのNational Public Radio (NPR)が長年採用しているもの。

NPRは民間のラジオ局と異なり、収入を広告に頼るのではなく、企業および個人からの募金に頼っている。毎年春と秋、ある一定の目標金額を設け、その目標に達成するまで募金活動(pledge drive)を行っている。現在秋のpledge driveの真っ最中。

時々、「ある匿名の個人が、$xxxを上限に、皆さんの寄付額と同額を寄付してくれます。この番組放送中に、x人の人が一人当たり$xx寄付してくだされば、その倍の寄付額が集まります。」というようなアナウンスがある。自分の寄付金が倍になるならと、重い腰をあげるきっかけになったりする。非営利団体だから、その寄付金は控除の対象となる。

家事をしながら、あるいは車の中で、私が聴くのはもっぱらNPR。そのコンテンツに価値があると認めている。でも、Pay per Viewのように事前に支払うのはいや。かなり長い間ただで聴いてきた。そろそろ良心が痛み始めたので、数年前から、わずかながら自分で納得できる金額を寄付し始めた次第。NPRによると、寄付金の半額以上を、多数の個人による小額寄付金が占めているという。

このビジネスモデル、日本でも成立しないかな、などと考えてみる。日本にはNHKのラジオ放送があるから、NPRのような草の根ジャーナリズムが入り込む余地などないのだろうか?

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