26年の幕をおろすNUMMI
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1984年にGMとトヨタの合弁としてスタートしたNUMMI (New United Motor Manufacturing, Inc.)が、今月末で閉鎖される。トヨタにとって初の米国内生産拠点。当時トヨタよりはるかに巨大だった競合相手のGMとのジョイントベンチャーということで、大変注目を浴びる存在だった。
週末、NPRがNUMMIの特集ラジオ番組を流していた。掃除をしながら聴いていたのだが、途中から座り込んで、半分泣きながら聴き入ってしまった。
NUMMIの前身は、1982年に閉鎖となった、GMのFremont工場。数あるGMの工場の中でも、そこの従業員のひどさは有名だったらしい。欠勤率は平均で20%をこえ、工場内での飲酒や麻薬、セックスは日常茶飯事だったとか。
NUMMIを立ち上げた際、なんと従業員の80%が、元Fremont工場の従業員だった。それが、数週間にわたる日本でのトレーニングや、管理者と一体になったチームワークなどで、立ち上げから1年余りで、不良品率はトヨタの日本工場と変わらないほど低く、生産効率ではGMでもダントツの優良工場に、見事に変身した。インタビューに答えるNUMMIの従業員は、そこでの体験を誇らしげに語り、トヨタへの賞賛を惜しまない。
一方で、NUMMIの大成功にもかかわらず、他のGM工場はなぜ変わることができなかったのか、についても、番組は言及している。
26年の幕は閉じるが、NUMMIの歴史はとても大切なことを教えてくれている。
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