美容院で学ぶ”路地裏の経済”
株式市場は乱高下しているけれど、”Great Depression以来の....”とかいう言葉がやたらに耳につくけど、巷の生活にはどんな影響が出ているの?
昨日行ったご近所の美容院、さすがは情報が豊富。鋏で私の髪をざくざく切りながら、いろいろ教えてくれた。
ある人は、車を買うのに、最低頭金$5,000は用意しろとディーラーに言われたとか。またある人は、家のローンを組むのに、昨年のW-2 (給与所得の申告用紙)だけではなく、今週分の給与明細書を見せろと銀行に言われたそうな。
サブプライムローン真っ盛りの時は、NINJA (No Income, No Job, (and) no Assets) loan とかいって、無収入、無職、無資産でも平気で住宅ローンを貸し付けていた金融機関が、今は手のひらを返したように貸し渋る。でも考えてみれば、NINJA loanなんかが横行していた事自体が異常だった。
お金の貸し借りの基本は、貸し手が借り手を”信用”できるかどうか。信用するに足るかどうか判断できるほどその借り手を知らなければ、安心代として物的担保を要求する。
でも、債権の証券化とかいって、いつの間にか信用が統計学に置き換えられてしまった。それも確率と期待値がどんどん現実離れしていって...挙句の果てに、今まで毎日何百億と取引しあっていた銀行同士がお互いを信用できないで、とんでもない利子率をつけても貸そうとしない状態に陥っている。
銀行への出資など一連の救済策が打ち出され、政府レベルでは「金融資本主義の終焉」とかいうようなドラマチックな表現が使われている。他方一個人レベルではどうすればいいのだろう?
まあ、基本に立ち返るのが良いようで。身の丈にあった信用の範囲内でことを為すのがよろしいようです。