掃除と運動
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安岡正篤の著書「活眼活学」の中から、大変気になる箇所を見つけた。
「…婦人の生活にしましても、日本婦人は躾の通り、お作法の通りに生活いたしますならば、例えば食事をするにも、来客に応接するにも、それが同時に運動になっておるのであります。茶を持って客間に入る時、まず坐って全身運動で襖を開けなければならない。そうして起ち上がって、入ってまた坐って、襖を閉める。また起って、それからまた座って、お茶を出す。あるいは配膳をする。…..それで作法通りいったんお客に接しますと、これは相当の運動であります。…運動と掃除を一つにする、というふうに、日本の古来の起居動作は統一的で、…運動は運動というふうに分かつ西洋人の特徴と、大いに違っておるのであります。…」
せめて週末は自分の時間を持ちたいから、家の掃除はメイドさんを雇ってやってもらい、空いた時間には近くのジムに通って日頃の運動不足を少しでも解消しようかと思っていた矢先のことだった。この本で頭をガツンと殴られた気がした。また、実践の伴わない知識に価値は余りないという旨のこともこの本に書いてあった….
週末は家の掃除に汗をかくことにした。床を雑巾で拭くたびに家がきれいになると同時に、私の二の腕もしまってきているのだわと期待しながら。
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