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元証券アナリスト、前プロダクトマネージャー、既婚な現経営者が、日頃の思いをつづります。

10歳下の殿方から学んだこと

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今年1月にSTMicroelectronics社との共同プレスリリースを行ったが、その一環で先週から今週にかけてSTからエンジニアを二人迎えている。

私より10歳余り若い二人から、いろいろ学ばせてもらった。

ミラノから来たMarco。彼も彼の上司も、仕事中毒ではないかと思うくらいよく働く。現地時間の深夜近くになっても、必要とあれば電話はバンバンかかってくるし、週末に長いメールが届くのも珍しくない。勤務時間制限の厳しいフランスやドイツをうらやましがるどころか、その行く末を憂いている。「おおらかだけど怠け者」という、私のイタリア人に対する勝手な先入観を見事に覆してくれた。

シカゴに住むMartin。お父さんが共産党への宣誓を拒否したため、家族は祖国ポーランドを追われ、11歳の時アメリカに移住して来た。家は貧しく、近所の道端に捨ててあるテレビなどを拾い修繕して使ったりしていたのが、エンジニアになったきっかけという。家族の中でいち早く英語を習得した彼は、両親に代わって家賃の交渉などもしたらしい。「僕の少年時代は11歳で終わった。」とのたまう。彼のような移民の活躍が、アメリカの元気の素の一つだろう。インテルの創立者Andy Groveも確かハンガリーからの移民。待ってよ、そういえば、私も移民のはしくれかあちょっと彼らから元気をもらおう。

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