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アジャイルに行こう!

Agile Japan 2013、「共に創ろう、日本のアジャイル」

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先週末、Agile Japan 2013 が行われました。いくつか感じたことを書きます。

  • チュートリアル

写真は、オープニングの、チュートリアル講師、アジャイルジャパンのチェアである西河さん。

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まず最初に毎回、チュートリアルを開催して、「アジャイルとは何か?」という概要をつかんでいただくようにしています。今回も会場に挙手してもらったら、1/3 が過去に参加したことがあるものの、残りの方は、初参加です。この方たちに、チュートリアルから聞いてもらうことにはとても意味があります。
  • 基調講演
そして、基調講演。ぼくとしては、James Grenning さんに来てもらって、「品質と技術」がアジャイルにも大切な要素なんだ、ということをもう一度、語ってもらおう、という思いが強かった。
大西さんとインタビュー中のJames Grenningさん(アプリケーションとHW抽象層をどう分けるか、という話中)。
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基調講演は『アジャイルにおける技術と品質の重要性』
  • 「アジャイル=すばやく作る=品質は考えない」
なんて図式から、アジャイルを敬遠する向きに、真面目に答えたいという思いもありました。このあたりの思いはここにかきました。当日のJamesさんの基調講演資料をこちらに公開します。
「テストで欠陥を発見し、それを管理する」ことに多くの時間を使うのではなく、「品質を作り込む」ことに注力しなければならない。Dijkstra がこのことに先見を持っていたというのは、ぼくも初めて知りました。ぼくは、通訳として、なるべくJamesの時間を使わないようにポイント絞って日本語にしたつもりでいます。(誰かぼくが通訳している写真撮ってたら、公開して連絡ください)
この講演の後に、枡野 俊明さんの、禅と庭園デザインの話が聞けたのもすばらしかった。「西洋の設計はコンセプトから入り、それを実現するために整地する。日本の設計はその大地をどう活かすか。光、風、小鳥、それをどう活かすか? を考える。そこに人が来て、どういう気持ちになるか。」かならず、その場所に出かけて行って、大地を感じる(地ごころを知る)のだそうです。このあたり、アジャイルに相当通じるものがあって、図面はやはり作るのだそうですが、そうやって感じた地心を活かすように、現場での実装でも、相当調整するのだそうです。
(この講演では、桝野さんの、この間、と雰囲気、をゆっくり感じてもらうために、途中でツイッターを切ってもらいました。サジェスチョンしてくれたのはツイッターでした)
  • 『受託でもデキるアジャイル開発』
もうひとつ、ぼくが参加したのは、『受託でもデキるアジャイル開発』です。Ci&T社の上田さんに、受託ビジネスの枠組みの中でどうやってアジャイルをやるのか、を理想論でなく、実際のマネジメント手法、契約、見積、人事評価、などを含めて話してもらいました。
こちらのセッションでは、「どの教科書にも出ていない」マネジメント上の工夫、顧客とのコミュニケーションの仕方が満載されていて、すごかったと思います。上田さんの資料もここに紹介します。
スタッフ、ボランティア、レポーターのみなさん、どうもありがとうございました。そしてスポンサーの各社に感謝します。
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