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ある時はコンピュータの製品企画担当者、またある時は?

たまには本業の話

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僕の本業は製品企画なので、実は先週は仕事上のピークを迎えていた。411日付けで、担当しているSystem iというシリーズ名を持つコンピュータの新しいモデルを発表したのである。何をもって発表なのかと言うと、いわゆる発表文を不特定多数の人が見ることができるように公開したのである。具体的には社内外向けのWebページに新モデルの説明文を掲載する。ついでにメディア関連の人達に向けてお披露目することで、その内容が新聞などで取り上げてもらえれば、大変に嬉しい。

で、発表文はどうやって作るのかと言うと、アメリカの製品開発部門から社内向けに用意された製品情報を、日本語に直しながら体裁を整えるのである。なあんだ。ただの翻訳かと言われると、それだけじゃないんだけどな。新しい概念の新しい製品のマーケティングを関係者が始めることができるように、そのためのインフラ作りをするのも僕らの役割である。だから実際には発表文を作るよりも時間も労力もかかる、このアヒルの水面下の水かき運動のような活動もあるんだなと、発表文を読む人がたまに思いをめぐらせてもらえればもっと嬉しい。

最近は製品発表が行なわれると、それで終わりということはない。あちらこちらで新製品の価値を訴えるための活動を開始する。僕自身も人前で話をする機会が増えることになる。だけど昔からあるこのSystem iというコンピュータについて、興味を持って話を聞いてくれる人はやはり昔からのユーザーが圧倒的に多い。それだけじゃあこのコンピュータに関わる人達のコミュニティーは縮小する一方になってしまうので、何とかしようというのが大学に向けての講座提供を含めた、様々なアプローチである。

幸いにもこのコンピュータの内部構造はなかなかにユニークであるし、理屈で煮詰めてゆけばそういう考え方もありだな、と思わせる部分もある。工学部の学生に製品のアーキテクチャーをごくかいつまんで説明したことがあるのだが、反応は上々であった。だけど世間のブームというかトレンドは、必ずしもそっちの方向には向かっていない。マイノリティーの強さというか偏屈さというか、何と表現するのが妥当なのかわからないが、コミュニティーのパワーはなかなかのものがある。このパワーをもってコンピュータの世界の常識を変えてやろうという深謀遠慮のもと、この製品に携わっている面々は活動しているのである。

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