ある時はコンピュータの製品企画担当者、またある時は?

スキーシーズンの終わりに

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桜の花も咲こうという時期なのに、先の日曜日に外出する際には寒さのあまりダウンジャケットを着込むほどであった。今朝だって真冬のコートを着て家を出たのだが、東京近辺で降っていたのはみぞれだったのではないだろうか。咲きかけていた桜の花が寒さに縮こまっている。こういうのを文字通り「花冷え」と言うのだろうなあ。考えてみればこんな風流な言い回しって、あまり日常生活で使うことも少なくなってきたような気がする。

寒さがぶり返したわけだけれど、とうとう今年はスキーに出かけるチャンスを逸してしまった。いつもだったらシーズンに2回くらいは家族でスキー旅行に出かけるのだが、娘の勉強が忙しいとやらで我慢である。家族を振り切ってお父ちゃんだけスキーに行くお誘いもたまにあるのだけれど、娘の手前あまりよろしくない。冬に東京で雨に降られたりすると、ああ山は雪だなと今度行くスキー場に十分な積雪があることを願ったりするのが常なのだけれど、今年は「勝手にしろや」と結構投げやりである。我ながら現金なものだ。

娘には小学1年くらいからスキー板を履かせている。最初はプラスチックのおもちゃだったのだけれど、ぺらぺらに薄くてエッジなんぞ全く利かず不安定で、平地の足慣らし程度の役にしか立ちそうにないので、じきにちゃんとした子供用の板をレンタルするようになった。怪我のリスクが常に付きまとうので、とにかくスピードは常にセーブするように言い聞かせてあるのだが、最近は板のとり回しにも慣れてきたせいか、ボーゲンと直滑降の混じったようなスタイルでかっ飛ばしてくるので親の方は気を遣う。特に怖いのはもらい事故なので、なるべくスノボー立ち入り禁止区域に留まるようにしているのと、万一に備えてヘルメットを着用させている。

娘の雪遊びデビューは実は1歳の時のそり遊びである。当時滞在していたミネソタ州ロチェスターは氷点下20度なんて当たり前の地域で、真冬はひどく乾燥していたので降るのはさらさらの粉雪である。雪が降っても風が吹くと、埃が払われていくように飛ばされてしまう。日本のスキー場の謳い文句にあるパウダースノーとは、パウダーの度合いが全く違う。そして積雪があると近くのゴルフ場脇の適当な駐車スペースまで出かけて行って、やおらプラスチック製の2人乗りそりを取り出すのである。おもちゃとは言ってもブレーキまで装備された結構立派なやつだ。真冬は閉鎖されているゴルフ場だからリストなんぞあるわけではないが、適度な起伏があるのでそりで直滑降を楽しむにはちょうど良い。前に娘を乗せて粉雪を蹴散らしながら、直線で100メートル以上の距離を滑り降りるのはなかなか爽快だ。だいたいこういったスポットというのは皆知っていて、他にもそり遊びをしているグループが何組かある。こっちは娘を遊ばせてやろうと思っていたわけなのだけれど、滑り終えてふと振り向くと顔中雪だらけにしながら固まっている。初めての経験で何が起こっているのかわからなかったのだろうか。遊ばせるという名目のもと、実際には娘をダシにして親の方が楽しんでいた事にそこで気付かされたのである。

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