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進学教室の保護者会に出席した話

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娘が通う進学教室の保護者会なるものに出席してきた。教室では子供にどのように教育していているから、家庭においてはどのようにフォローして欲しい、と伝えるのが目的らしい。まあ進学教室の立場からすると、一流校・難関校と呼ばれる中学校にどれだけ進学者を生み出すことができるかが勝負なわけだし、我が子を思う親にとってもそういった学校に進学してくれればありがたい。つまるところは利益を同じくする「同志」というわけなのだろう。

せっかくの祝日に積極的に参加しようなどと殊勝な考えを持ったわけではなく、僕自身はどちらかと言うと妻に引きずられるようにして参加したクチである。暇があったら娘の勉強を見てやるように心がけているつもりなのだが、自分勝手な思い込みではなく、進学教室が提供する正しく最新の進学事情を理解せよとの指令である。似たような境遇の父親連中は他にもいるらしく、暇つぶしに数えてみたら、1クラスの全出席者27人中、僕を含めて父親は7人もいた。進学教室が近づくにつれて、「父親が参加するのなんて僕くらいなものに違いないからやっぱり行きたくない」と駄々をこねたのだが、仲間がいてちょっと安心感した。少なくとも好奇の目で見られることはなくて済む。

駄々をこねたもう一つの背景に、進学教室出入り禁止令を妻から食らっていたというのもある。保護者会なるものの出席は今回が二度目だったのだが、初回はあまりのつまらなさについ居眠りをしてしまい、妻から受験生の親としての自覚がなっとらんと非難されたのである。当初は出入り禁止令に素直に従う旨を申告したのだが、それ以上に娘の置かれた環境を理解する方が優先されたのである。だから保護者会に参加せよ、でも離れて座れと言われていたのだが、一家に一部の配布資料を受け取るとそうもいかず、神妙に妻の隣に腰を下ろしたのである。

話の内容は案の定といったところだったのだが、要するに家庭学習としてどんな事柄にどのくらいの時間を割いて取り組め、というネタのオンパレードである。講師の方は、ちょっと気が弱そうだがいかにもベテランといった風情だったり、子供達からきっと怖がられるだろうなと思わせる気の強そうなのがいたりと、メモを取るのはもっぱら妻に任せて、娘の「先生」と呼ばれる人達がどんな人間なのかを観察する方が面白い。それにしても会社では決して目にすることがない、学校の先生然としたオーラを放っている人達ばかりである。そういった講師にこれだけはやって欲しいと言われた事を素直に全部やろうとしたら、かなりの量と時間になるはずだ。一番大変なのは当の娘であろう。そして過去に自分自身が経験したのとは全く違う、「お受験」という独特の世界が形成されているのだと感じた次第である。中学校と進学教室が醸し出す不可抗力によって、受験生としての娘と、自覚が足りないまでも受験生の親としての妻と僕が、いつの間にかその構成要素として組み込まれてしまっているのだ。保護者会はそれを理解させるための、洗脳プログラムだったのかもしれない。

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