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ページタイトルに #hashtag が入る日

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最近このブログで続けて取り上げていることもあり、仕事関係で「Twitter の説明をしてよ」と頼まれることが増えてきました。中でも聞かれることが多いのが「フォロワーを集めても所詮数百~数千人でしょ?数万人規模になれば多少は違うかもしれないけど、そんなわずかな人々に向かって情報発信して意味があるの?」という点。個人ユーザーであればいざ知らず、企業アカウントで数千人相手にしても仕方ないだろう、ということですね。もちろん「数の大小は関係ない、そこで実のある会話が成り立てば成功だ」と正論を言うこともできるのですが、確かにこれまでのメディアに比べれば見劣りしてしまうかもしれません。ただし、単純なフォロワー数だけでは計れない「広がり」の可能性を持つのが Twitter だと思います。

Polar Bear Blog の方でも以前考察したことがあるのですが、現在の Twitter には、以下のような情報経路が存在します:

  1. タイムライン(フォロワーに直接発言が伝わる)
  2. Re-Tweet (引用。引用者のフォロワーに間接的に発言が伝わる)
  3. ハッシュタグ(「#+単語」という書式で発言にタグを付けること。タグは自動的にリンクに変換され、クリックするだけでその単語をキーワードにした検索結果画面にジャンプするため、同じテーマに興味を持つユーザーに発言が伝わる)
  4. まとめサイト/サービス (buzztterふぁぼったーなど、外部サービスを経由して発言が伝わる)

つまり直接フォローされていないユーザーに対しても、様々な経路を通してメッセージを伝えることができるわけですね。中でも最近注目すべきなのが、3番目のハッシュタグです。例えば7月22日の皆既日食の際には、日食に関連する発言には「#eclipse」「#eclipse0907」というタグを付ける方々が多かったのですが、このタグ(をキーワードにした検索)を通じて様々なユーザーの発言を確認することができました。タグをリンクに自動変換するという機能が実装されてからまだ日が浅いのですが、それでも「タグを付ける」という行為が根付きつつあるというのは、ハッシュタグの力を人々が認識しつつある証拠ではないでしょうか。

しかもハッシュタグの場合、他の伝送路とは異なり、自分の方から積極的に働きかけを行うことが可能です。「当社の Twitter をフォローして下さい」「面白いと思った情報は Re-Tweet して下さい」などとお願いしなくても、日食に関する情報をつぶやいたら「#eclipse」というタグを付けるだけで、飛躍的に情報の伝播力を高めることができるわけですね。今後「このテーマをつぶやくなら、現在はこのタグを使うのが効果的」という情報をつかむテクニックが研究され、よりハッシュタグの活用が進むのではないかと想像しています。

さらに大胆な空想を許していただければ、誘導したいオンライン記事のページタイトルに最初からタグを入れてしまう、というサイトも出てくるのではないでしょうか。自社のアカウントであれば、当然ながらどんなタグを付けるのかは自社で決定できますが、他人のアカウントまでコントロールすることはできません。しかしタイトルにタグを入れてしまえば、付けて欲しいタグが付けられる可能性が高まりますし、Re-Tweet などのケースにも対処することができます。もちろんもっとスマートに、記事に「この記事を Twitter で紹介する」的なボタンを設置し、それが押された時だけメッセージ中にタグを埋め込むというやり方も考えられますが。

ただし。この「フォロワーでない人々にもメッセージを読んでもらえる」というハッシュタグの力には、それだけスパムに利用されやすいという危険が潜んでいます。以前もご紹介しましたが、"Trending Topics"機能を悪用したスパムが実際に登場してきていますし、似たようなケース(全然関係ないメッセージに人気のタグを挿入する)がハッシュタグでも出てきてしまう危険性があるのではないでしょうか。その結果、「どうせ検索してもスパムメッセージばかりだし」とハッシュタグを回避するユーザーが急増してしまう恐れもあるでしょう。悪質な業者に蹂躙されてしまうか、それを防ぐような文化や仕組みが出てくるかは分かりませんが、数ヶ月後にはまた違った側面を見せている可能性もあるのがハッシュタグという機能だと思います。

【○年前の今日の記事】

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