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「Kindle iPhone アプリ」が現実に?

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昨日冗談のつもりで書いて、松尾さんにも反応していただいた「Kindle iPhone アプリ」(Kindle 対応電子ブックを iPhone 上で閲覧可能にするようなアプリ)ですが、冗談ではなくなる可能性があるようです:

Amazon Announcing Kindle iPhone App Monday? (AMZN, AAPL) (Silicon Alley Insider)

週明けの月曜日、Amazon の電子ブックリーダー"Kindle"の第2世代が発表される見込みなのですが、「他の端末」向けに Kindle ストアをオープンする可能性もあるのでは……という話。というのも、New York Times に掲載された"Google and Amazon to Put More Books on Cellphones"という記事の中で、Amazon の広報担当がこんな発言をしています:

“We are excited to make Kindle books available on a range of mobile phones,” said Drew Herdener, a spokesman for Amazon. “We are working on that now.”

「Kindle フォーマットの電子ブックを、様々な携帯電話の上で利用できるようにするというのは楽しい話です」Amazon の広報担当、Drew Herdener はこのように述べた。「私たちは現在、それに取り組んでいるところです。」

というわけで、来週月曜には発表されなくても、近いうちに何らかの動きが明らかになるのでは?という話になっているわけですね。「様々な携帯電話」という表現ですから、iPhone だけでなく、当然 Android ケータイなども視野に入れているのでしょう。ただ Silicon Alley Insider の記事の後半でも指摘されているように、アプリおよびそれを通じて販売されるコンテンツへの課金をどうするか(そして Apple や各キャリアとの利益配分をどうするか)という話は今後クリアされる必要がありますが。

Kindle 電子ブックが様々なデバイスで読めるようになったらどうなるか?その理想像は、これまた Silicon Alley Insider が端的にまとめてくれています:

What would be ideal? A Kindle store that worked across multiple devices. So you can start a book on your Kindle, continue it on your iPhone, and even finish it on a computer via a Web browser.

究極の姿はどうなるのか?Kindle ストアが様々なデバイスから利用できるようになる。(端末としての)Kindle で本を読み始め、続きを iPhone で読み、コンピュータのウェブブラウザ上で読み終えるようになるだろう。

ここまで実現するのには流石に時間がかかると思いますが、なかなか理想的ですね。ネットにつながる端末さえあれば、購入した電子ブックをどこでも読める。そうなれば、電子ブックの普及にもさらに弾みがつくと思います。

さらに個人的には、iPhone 上でテキストコンテンツを売るためのプラットフォームにまで成長して欲しいなぁ、という思いを抱いています。現状でも自作の電子ブック(PDFフォーマット等)を売るためのウェブサービスがありますが、Amazon ストアに出品できて(あらゆるテキストファイルをアップロードするだけで自動的に Kindle フォーマットにしてくれる、というのであればなお可)、さらに iPhone を通じて購入されるようになれば市場は一気に拡大するでしょう。いずれにせよ Amazon + iPhone/スマートフォンという動き、今後も要注目ですね。

< 追記 >

いよいよ Kindle 2 が発表になりました。発表会で「Kindle iPhone アプリ」のアナウンスはあったのでしょうか:

Kindle が実現する「本のロケーションフリー」

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