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長年相場を見続けてきた現役の情報部長が相場について語ります。

○○ショック、とか簡単に言うなよ!

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 これまでは米国市場が上昇する時に日本市場が冴えない展開と言うパターンでしたが、今週は米国市場が冴えない展開で日本株が堅調と言うパターンになっています。ヘッジファンドの決算に絡んでこれまで売っていた日本株、買わなかった日本株を買い戻し、あるいは買い直す動きとなっているものと思います。それだけではなく、日本株の中でもこれまで売っていた銀行株や半導体関連株などを買い戻し、商社株などを売るという動きも出ているようで、債券売り、株買いの動きもあって大幅高となりました。

 海外株式市場や商品相場に比べ日本株は冴えない展開となっていたのですが、ここへ来て、11月、12月の決算を控えてということなのだと思いますが、これまで買っていたものを売り、売っていたものを買うような動きがあちこちで見られます。買われていた円を売って、売られていたドルを買う、買っていた債券を売って、株を買い戻すというような展開です。通貨でも買われていた高金利通貨が売られる場面もありました。そうこうするうちに、本日はそうした動きが全て「良い方に」動いたというような感じです。

 現在のように瞬時に世界中の情報が手に入り、世界中の市場が瞬時に動くということで、単純に円安だから・・・、とか中国株が云々・・・、などと言うことで、市場が動いているわけではないのだと思います。きっかけはヘッジファンドであったり、金融当局の利上げや利下げ、あるいは政府高官のコメントや政策の発表であったりするのですが、「アメリカがくしゃみをすると日本は風邪をひく」などと言われたこともありますが、今や、アメリカが躓くとロシアが風邪をひき、中国がくしゃみをすると中東が躓くような、とてつもない規模で世界中をお金が回っているような感じです。

 もちろん、個々の株価は個々の理由で動いているものなのですが、大きな流れを見ることも必要で、今世界で何が起こっているのか、為替の方向性、金利の動向、株式市場の心理状態まで、見ておかなければならないものも多いのではないかと思います。そして大きな流れ、何が起こっているのかをしっかりと把握しておけば、目先的な1円、2円の「ブレ」を気にすることなく、株式投資をすることが出来るのではないかと思います。

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