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長年相場を見続けてきた現役の情報部長が相場について語ります。

外国人目線と日本人目線

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 日銀の金融政策決定会合は特に材料視されず、昨日は米FOMC(公開市場委員会)の結果への反応は比較的穏やかだったのですが、欧米市場で改めて米金融緩和に市場が反応すると日本でも大きな反応となって、予想以上の上昇となりました。先物主導という場面も見られ、為替はほとんど動きはなく、若干円高気味であっても特に反応することもなく、決算発表にもこれまでと違う反応となって、足元の好業績を織り込むように大幅高となりました。銀行株がストップ安となったことでのヘッジの買いや日銀のETF買取を受けて、ETF組成での持高調整の買いも多かったものと思います。

 ツイッターでもつぶやきましたが、今朝の新聞に日本株式市場がドルベースの日経平均で見ると決して他の市場に比べて見劣りがするものではないとの記事がありました。外国人の売買が大半を占める市場なので、外国人目線になるは仕方ないのかもしれませんが、やはり、違うような気がします。ドルが基軸通貨であるからそのような見方になるのでしょうが、外国人投資家といってもドルベースで投資をしている人たちだけではなく、ユーロからの投資も多いと思います。

 円高で日経平均が高いので決して出遅れているわけではないという理屈も、自国の投資家にとっては何の意味もなく、米国内の一般の投資家に比べ、日本国内の一般の投資家が割り負けていることには違いないと思います。実際に日本から米国に投資しても円高で負け、日本国内では株価が円ベースで下落しているので、それで負けるということになります。ここだけ外国人目線で話をしても意味がないと思います。

 要は日本の投資家がどれだけ儲かっているか、日本の企業がどれだけ利益を上げられるかが重要なのではないかと思います。ただ、もしドルベースの日経平均を見て外国人投資家が売り買いをして、高い確率で儲けているのだとしたら、ここのところの外国人の買い越し状況を見ていると、ここから株価が大きく下落することなく、株価の下落以上に円高が進むか、円安のスピード以上に株価が上がるということになります。

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