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長年相場を見続けてきた現役の情報部長が相場について語ります。

狼少年(おやじ)は嫌われる・・・!

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 米国株高もあって堅調な場面も見られましたが手掛かりに乏しく冴えない展開となりました。目先筋が中心となっており、後場に入って上値の重さが確認されるととたんに売り急ぐ場面も見られました。為替の介入警戒感もあって売り難い場面もあるのでしょうが介入も口先に過ぎず、実際の介入がないと見ると売り方は為替も株も売り安心感も出て売り叩く動きも見られるようです昨日も同じような展開でしたが、介入期待から買われ、失望で売られるということの繰り返しで相場全体の方向感も見えない状況となっています。

 円売り介入が実際に行われるとは誰も思っていないのでしょうが、財務大臣が「必要な時に断固たる措置を取る」と何度も明言するものだから、誰もが「もしかしたら・・・」と言うことで、株式を売るにも買うにも動けないということなのだと思います。本来であれば、見切らなければならないところでも、「介入があれば・・・」と思ってしまうのも人情ですし、「介入があるかもしれないから今のうちに・・・」と思う向きも多いのではないかと思います。

 手の内を明かす必要もないのでしょうが、必要以上に「介入をする」「介入をする」という必要もないのではないかと思います。自分の言動がどれだけ市場に影響があるのかに対して、今の政権の人たちは少し鈍感なのではないかと思います。自分の立場を考えて責任を持った言動をしてもらいたいものです。もちろん、為替市場や株式市場のために政策運営しているわけではないのですから、市場の動向ばかりを気にしすぎてもいけないのですが、そのバランスをしっかりと認識してもらいたいものです。

 為替の介入に関しても従来の介入では効果が薄いと思われるのかもしれませんが、株式市場でも為替市場でも今の市場はいったん方向性がはっきりとすると一斉に同じ方向に動く向きが多く、方向性をしっかりと示してあげることで、為替や金利を適正水準=政策推進に対し意図している水準まで持っていくことは案外簡単に出来るのではないかと思います。政府として本当に円安にしたいのか円高にしたいのかそして円安にして政策運営をどするのか、円高にしてどのようにしていくのか、はっきりと示す必要があるのではないかと思います。

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