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長年相場を見続けてきた現役の情報部長が相場について語ります。

金融緩和でバブル礼賛!!

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 米国株高や昨日発表された追加の金融緩和策を好感して買い先行となりました。ただ、対米ドルで円高となったこともあり、寄り付きの買いが一巡となったところでは上値の重い場面もありました。その後も買戻しを交えて堅調な展開が続き、後場に入ってからも円高傾向に変わりはなく、円高懸念や目先筋の手仕舞い売りなどもあり上値を押さえられました。

 今回の日銀の金融緩和を「サプライズ」として評価する向きもありますが、結果として円安にシフトすることが出来なかったことを考えるとやはり、「何かが」足りなかったということなのでしょう。「デフレ脱却」と言う意味で、土地の価格を上げると言うことであればこれからその影響を見極めるということになるのでしょうが、株式市場は上昇となったものの、節目と見られる9,600円水準を抜けず、為替も対ドルでは全く効果がないことを考えると当初の目的を達成できたのかどうかが懸念されます。

 日銀の金融政策決定会合の結果発表もそうですが、今は瞬時に株価や為替に反応することも多く、市場の反応にしっかりとついていかざるを得ない状況です。昨日も日銀の金融政策決定会合の前にもオーストラリアで金利引き上げが見送られると一気に豪ドルが売られましたし、本日も金融機関に対する規制強化の報道が出ると一気に銀行株が売られました。報道は「事実ではない」と金融庁が否定すると今度はまた銀行株が買い直されるというように情報に振り回されることが多いようです。

 東証の立会い時間を延長すると言う動きもあるようですが、このようにちょっとした材料に敏感に反応するようであれば、売買の仕方を考えなければならないでしょう。為替証拠金取引(FX)などでは行われているようですが、ある一定の水準まで損失が膨らむと自動的に反対売買をするようなシステムも必要でしょうし、「アルゴリズム取引」などと言われるような自動的に売買するようなシステムなども必要となって来るのでしょう。ただ、そうした目先の動き惑わされず、しっかりと大きな方向感をもって売買することが肝要ということなのでしょう。

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