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長年相場を見続けてきた現役の情報部長が相場について語ります。

ジョンとサラはスカイネットに勝てるのか?

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 後場中ごろから見切り売りに押されて大幅安となりましたが、配当落ちということで、ちょうど配当の分だけマイナスとなった水準で指数は小動きとなる時間帯が続いていました。もちろん、配当分よりも大きく下げたものも配当落ち分を埋めて堅調となった銘柄もあり、売り買いまちまちの中で動かなかったということなのですが材料が無かったわけでもないのですが、特に反応が鈍かった感じです。日銀短観の発表を控えているといっても、短観はあくまでも、「景況感」ということでもあり、調査時点の相場状況や為替の動向などに振らされることもあり、「絶対」という指標でもなく、少し意識しすぎているということなのでしょう。

 米国であれば追加の金融緩和などが取り沙汰されれば素直に資金の回転が利いてくることやリスク許容度が上昇するとして株式市場にも買戻しを急ぐ動きなども見られるのですが日本市場では為替に動きがなかったこともあり、日銀の金融緩和が新聞で報道されても反応は鈍いようです。これだけ情報が溢れているなかで、本日のような手掛かりに乏しいと言う場面も不思議なような気がします。

 個別の材料でも最近の相場では新製品の発表などには全く反応がないと言う感じで、値動きばかりを見ての売り買いが多いような気がします。持高調整などでまとまった売りが見られると目先的には業績や材料に関わらず売りが売りを呼ぶような形で下落となり、買い向かうというよりは追随する売りが目立り、逆にまとまった買戻しなどが見られると特に材料がなくても、上がったことで買いが入り更に買いが入るという状況で上昇となることも多いようです。

 今年になって東証の新システムで売買注文のスピードが速く、いくらの値段を着けたら買う、などという自動的に発注するシステムも多く、目先の材料と言うよりは値動きに振らされて、その上げ下げの動きが加速されることも多いようです。たまに、「誤発注」などと伝えられる株価の乱高下もこうした自動売買が一気に出たことで上げ下げが加速されてあたかも間違えて多くの注文を出してしまったかのように見えることもあるのでしょう。いつも述べていることですが、目先の上げ下げに振り回されないような投資を考えてもいいのではないかと思います。

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