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長年相場を見続けてきた現役の情報部長が相場について語ります。

日銀はバブルが嫌いなようですが・・・・

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 為替介入が欧州、米国と継続されたことや米国株が堅調となったことから、買い先行となりました。外国人も大幅買い越しと伝えられたことやシカゴ市場(CME)の日経平均先物が大幅高となったこともあり、先物が買い気配から始まるなどさくじつの地合いを引き継いだ堅調な展開となりました。ただ、円高気味となっても昨日のような介入がないことからじりじりと円高が進み、手仕舞い売りを急ぐ展開となって後場は軟調となり総じて冴えない展開となりました。介入継続を期待した向きの失望売りも多かったものと思います。

 為替の介入で流れが変わるかと思われましたが、何だか元の木阿弥、となってしまった感があります。日銀の非不胎化政策も一向に反応せず、本来であればここで、日銀も巻き込んで「円安へのシグナル」を示すべきではないかと思います。「市場」と言うものをよく知っている向きであれば、ここでもう一段の為替介入をすることでの効果が分かっているので、口先だけではなく介入をするはずなのですが、本当に「市場」と言うものを分かっている人がいないということでしょう。

 昨日の介入だけで終わってしまえば「周りがうるさいからとりあえず介入した」と考えられるか、「85円台ならいいんだ」と言うことで、(実際に政府高官の中には「82円だから介入した」などと言う人もいたようですが)売り場を提供してしまうことになりそうです。日銀は物価の安定よりもバブルを気にしていると新聞のコラムで指摘されていましたが、景気の停滞よりもバブルを警戒しすぎているということなのではないかと思います。

 もっと市場の声に耳を傾ける、市場の発しているシグナルを読み取って欲しいと思います。政府も大臣、そして政府や大臣を動かしている官僚の方たちも自分の役割が何なのかをもっと考えて、経済拡大、景気拡大への道を示して欲しいと思います。それでなくても、市場では目先の株価や為替の動向に一喜一憂しがちなのですから、そうした市場の動向を利用する事も含めて市場の声を政策に反映してもいいのだと思います。

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