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長年相場を見続けてきた現役の情報部長が相場について語ります。

為替介入も効果持続が問題・・・

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 為替介入も意外感があって効果抜群、先物の買戻しを急ぐ動きもあり大幅高となりました。寄り付きは「どこで政策が出てくるのだろう」くらいのつもりで、米国株がまちまちとなったことや円高気味となっていたことから、売り先行となりました。それでも底堅さも見られ方向感のない展開となっていたのですが、1ドル=82円台になってもじりじりと円高が進んだことから下げ幅拡大となり、下げ幅が広がったところで円売り介入が見られたことから一気に買われ、その後も円安が進み大幅高となりました。

 政策不在ということを述べて来ましたが、介入の効果がこれだけ強いと言うことなのです。もちろん、介入をするタイミングも効果の大きいタイミングで行う必要もあるのでしょうが、85円水準で介入をしていれば90円台を保つことも出来た可能性もあるのではないかと思います。米国でも景気回復鈍化懸念が薄らいでいることもあり、底入れ感も出ているものと思います。まだまだ買戻しが中心と見られ、腰の据わった買いが入るのかどうかが注目されます。

 さすがに海外での反応を見たいということで、為替は85円を超えると再び円高に戻り、株価も日経平均は9,500円~600円水準の節目を確かめるような格好となり、まだまだ疑心暗鬼ということですが、やはり「やるかやらないか」を示すことが必要ではないかと思います。日米の金利差というよりは日米のスタンスの違いで円高が進んでいた面もあり、単純に口先ばかりではなく、「円高は困る」という明確な姿勢を示したことが大きいと思います。

 後は海外でこの介入がどのように評価されるかということなのでしょう。「適正水準」が85円なのか、90円まで持って行くのか、あるいは姿勢を示しただけで終わってしまうのか、などなど、欧米政府・中央銀行サイドのコメントなどを見極めながらの反応となって来るのではないかと思います。逆に米国株が下がると更に米国政府がドル安政策を取る可能性もあり、そうした株価や金利、商品相場なども絡めての判断となって来るものと思います。

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