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長年相場を見続けてきた現役の情報部長が相場について語ります。

日銀も政府も無策ぶりを披露!

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 米国株が大幅安となったことや円高となったことが嫌気されて売られ大幅下落となりました。寄り付きから大幅安となり、戻りを試す動きも見られないまま、政府・日銀の無策ぶりに嫌気するような見切り売りも嵩み大きな下げとなりました。相場が一方向に動き易いということもあるのですが、昨日は全面高、そして今日は全面安と値動きが荒くなっています。米国景気の先行きに対する懸念が根強いなかで、政府や中央銀行の出来ることも限界があると言うような悲観的な動きが強まっているようです。

 7月の世界の半導体売上高が4カ月連続で過去最高、と言うニュースがあり、また、一方で9月の新学期需要が芳しくなく、クリスマスまでの需要も盛り上がらないとしてDRAMの大口価格なども下落となっています。こうした強弱感が入り混じる場合には現状ではどうしても悲観的な方に傾き易くなっているものと思います。米個人消費支出(PCE)も決して悪いものではないように足元の経済指標は騒がれるほど悪いようにも思えないのですが、市場では景気回復鈍化懸念が根強いようです。

 米国での景気回復鈍化が懸念されてはいますが、新興国を中心に経済の拡大は続いており、また、金融不況のように資金の回転が悪いわけでもなく、あくまでも、景気回復のスピードが鈍化していると言うことなのだと思います。金融不況時の恐怖感が根強いことから、景気回復の踊り場、新興国での景気拡大の踊り場が下落の始まりと言うように見えてしまうのだと思います。金融不況時も当初は「たいしたことないだろう」と思われていた面もあり、「今度こそはうまく立ち回ろう」とか、「今度もショート(空売りしておけば大丈夫だろう」と言うような雰囲気になっているものと思います。

 ただ、新興国の経済拡大スピードが鈍化すると言っても、これまでにない規模で拡大しているように思われます。経済規模の拡大が中国でも沿岸部から内陸部、そして中国やインドから次の国へと移っているのではないかと思います。また、欧米が通貨安政策を取るなかで、日本の政府・日銀がなすすべがないと言うことを見透かして、売り方も安心している面もあるのではないでしょうか。もう一度足元の好調な業績を見直しながら楽観的な見方が出てくれば相場も底入れとなって来るものと思います。

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