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長年相場を見続けてきた現役の情報部長が相場について語ります。

短期売買でも長期的な視点が重要!!

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 米国市場は追加金融緩和期待というかFRB(連邦準備理事会)に対する信頼を確認するように「FRBが何とかしてくれる」ということで、好感されてものと思いますが、日本では逆に日銀や政府に対しての不信感で伸び悩みとなりました。日銀の臨時の金融政策決定会合開催まではよかったのですが、新型オペの増額だけでは十分な金利低下圧力とはなりにくいのではないかと思います。もう一段の金融緩和も考えているとの味方を示すだけでも米国市場のような上昇も期待されたものと思います。

 政策や金融政策の継続性、と言うか方向性をしっかりと示すことが今のような悲観的な見方となっている市場には影響が大きいと思うのですが、どうしても目先の動きだけをどうにかしようと言うような雰囲気で政策の一貫性や方向性が見られないことが問題ではないかと思います。「政治主導」と言うからにはもっと官僚達の頭脳を凌駕するように勉強をしなければならないのでしょうし、官僚も含めて官僚に負けないだけの「ブレーン」を持つ事が必要なのでしょう。

 そのためには単に選挙用の人気取り政策や世論に迎合するようないいとこ取りの政策ではなく、今後の日本の方向性をしっかりと示す、それこそ皆が幸せになれるような「方向性」を示す必要があるのでしょう。目先的な政策の寄せ集めではなく、結果があってそのためには何をしたらいいのかと考えていくような方向性が必要でしょう。われわれのようなアナリストでも同じですが、自分の知っていることだけを述べるのではなく、ひとが聞きたがっているようなことを述べる必要があり、金融当局者も政治家も自分が何が出来るかではなく、日本のために何をしなければならないかを考え、そのためには誰だどうしなければいけないのか、誰に何をさせなければいけないのかを考えていくことが必要でしょう。

 株式投資でも、事実だけを述べ、ニュースばかりを追っているのではなく、経済の方向性をしっかりと見極め、将来的なビジョンを描いて、そのビジョンに合致して収益が拡大していく企業を見つけるあるいはそうした企業の株価が割安とされている時にしっかりと買っておく、と言うことが必要なのだとおもいます。株式投資にしても政治にしても、株式投資の中でも短期的な取引でも、もちろん長期の取引でも、将来見据えてそれに合わせたビジョンを描き、そして「今」何が出来るか、何をすべきかを考えていく事が大切なのだと思います。

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