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長年相場を見続けてきた現役の情報部長が相場について語ります。

織り込み済み??

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 米国株安や円高、昨日の大幅高の反動もあって売り先行となりました。それでも好調な決算を発表するものが多く、寄り付きの売りが一巡した後は底堅い展開となりました。さすがに一気に前日比プラス圏まで戻るということもありませんでしたが、素直に好決算に発表する動きも見られ、少しは雰囲気も変わってきているようです。ただ、相変わらず売買高は盛り上がらず、戻りも限定的となりました。

 あいかわらず、市場参加者は増えず、好決算に素直な反応とはなっているのですが、長続きしない相場となっています。考えて見れば好決算はある程度期待されていたことであり、かつ、ある程度わかっていたことではないかと思います。好調な決算ながらも先行きへの警戒感が根強く、買われていなかったものが、ここへ来て欧州金融不安が薄れたことなどから、買い直されているものと思います。

 決算発表への反応も本来であれば、好業績を織り込んで買われていたものは売られ、織り込まれていなかったものが買われるということが多いはずなのですが、相場全体が業績面から見て売られすぎている感もあり、決算発表を見て改めて買い直す動きとなっているのでしょう。これも、やはり、目先の株価の動きばかりを見ている投資家が多いと言うことであり、周りの動きを見てから動く投資家が多いということなのでしょう。

 業績の発表だけではなく、自分で調べることをせずに、「アナリストの投資判断」などに左右されてしまうのも同じことだと思います。予想通りに買われていた、売られていたのであれば予想よりも良かったか悪かったかで良いのでしょうが、最終的には「予想よりも良いか悪いか」ではなく、好業績なり、芳しくない業績が「織り込まれていたのか、織り込まれていなかったのか」であり、業績面から見て割安か割高か、という判断で良いと思います。そして必ずしも「市場予想」が正しいということではなく、出て来た数字が正しいものである、と言うことを忘れずにいたいものです。

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