グーグルのクラウドを支えるテクノロジー > 第111回 動画配信サービスを支えるトランスコーディング専用ハードウェア(パート1)
私が編集支援しているCTC教育サービスのコラム「グーグルのクラウドを支えるテクノロジー第111回 動画配信サービスを支えるトランスコーディング専用ハードウェア(パート1)」が公開されました。興味がある方はご覧ください。
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はじめに
今回は、2021年に公開された論文「Warehouse-Scale Video Acceleration: Co-design and Deployment in the Wild」を元にして、Googleのデータセンターに導入されている、動画のトランスコーディング処理に特化した独自設計のハードウェアを紹介します。今回は、前提知識となる、一般的な動画ファイルのトランスコーディング処理を中心に説明します。
データセンターにおける動画のトランスコーディング処理
動画ファイルのデータ形式にはさまざまな種類があり、端末の解像度や画面サイズ、あるいは、ネットワークの通信速度によって最適なデータ形式が変わります。利用環境に合わせて、動画ファイルのデータ形式を変換する処理を一般に「トランスコーディング」と呼びます。特に、インターネットを利用した動画配信サービスでは、さまざまな端末、あるいは、ネットワークの通信速度にあわせて動画を配信する必要があるため、ユーザーがアップロードした動画コンテンツに対して、複数の解像度、および、画面サイズに合わせて、事前にデータ形式の変換、すなわち、トランスコーディングの処理を行います。一般のユーザーが動画編集ソフトを用いてトランスコーディングを行うこともありますが、ほとんどの場合は、1〜2種類の形式に変換するだけです。一方、データセンターで実施する場合は、図1のように多数の形式に同時に変換する点が異なります。
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