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IT業界でベンチャービジネスの支援をしている執筆者が日々の活動ログと感じたことを、徒然なるままに書き綴っていきます。

ベンチャー企業が成功する重要条件~愛すべきベンチャー号2019~

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新年あけましておめでとうございます。

本年も宜しくお願いいたします。さて、本年第一号は2006年3月23日に公開した私の大好きなブログ「ベンチャー企業が成功する秘訣 ~愛すべきベンチャー号~」のリライト版を公開します。12年がたってもあまり書き方は変わってませんね。難しい内容を難しく理解されたい方は難しい本を読んでください。私のブログはいたってシンプルに書きます。そして、私はいつだってシンプルに考えて実行します。私にとっての成功はその程度の考えて十分だと思っているからです。いや、多くのビジネスではシンプルな考え方でよいと思っています。企画書もそうですが、長い企画書ってまとまってません。シンプルに本質をついているからこそ、効果があり、実効性が高く、時流の変化にも強いのです。私は50歳になろうとした今もそう信じています。

シンプルに考えた結果の私の会社の成果はなかなかだと思いますよ。

興味がある方は以下の私の会社のページもご覧ください。

吉政創成株式会社 https://www.yoshimasa.tokyo/

さて、本題に入ります。

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私はいつも、ベンチャービジネスは船の競争のようだと思っています。

しかし、一般的な船の競争とは違い、既に先行している大型船もいれば高速巡洋艦のような船もいます。もちろん、ベンチャーのような小型船も走っています。スタートタイミングが自由な競争の中で、出航する「愛すべき小型船ベンチャー号」には、艦長とエンジンと整備士と元気な船員達とそれぞれの夢と希望と志が乗っています。元気な船員が搭乗しているベンチャー号ですが、実は船体には無数の穴が開いています。しかも、それがけっこう大きな穴だったりします。ベンチャー号はこの穴があるが故、水に浮かべただけでは直ぐに沈没してしまうような"ちょっとキュートな小船"なのです。艦長はその事実がわかっているため、進水後、直ちにエンジン全開で航行を開始します。穴から水が流入してきますが、エンジンの推進力で浮力を得つつ、整備士が水を描き出し、穴を塞ぎつつ、何とか進み始めます。しかしながらこの航法ではいつまでも続きません、穴を埋めないと燃費が落ち、直ぐに燃料切れになってしまうからです。

エンジンは焼ききれるくらいに出力を上げ、整備士は昼夜を問わず、艦体修理、整備、水の掻き出しを行い、艦長は他の船や岩礁にぶつからないよう、航行に致命的なミスがないよう、指揮をとり続けます。

こうやってそれぞれの夢と希望と志を乗せたベンチャー号は走っていくのだと思います。

はたして、その行く手にあるのは天国か地獄か!? その結果は神のみぞ知る・・・・ではなく、実は出航当時から既に結果が出ているように思えます。会社ビジネスは年単位のビジネスですので、偶発的な幸運もあれば不運もありますが、年単位でならすと結果は事前にだいたい予想ができるような結果になっていると思います。

その成否の全ては人材の質とその組み合わせにかかっていると思います。多かれ少なかれ能力が優秀なのは前提です。能力が優秀か伸びしろがないのに労働環境が税日されていないベンチャー企業に行くのは無理があります。若くても伸びしろがあ場良いんですけど、そうでないにに行くのは中小企業での失敗経験仕掛け経歴に残らないような結果になりがちです。

で、能力的に優秀か伸びしろがある前提で、人材としての気質・素養がとても重要です。以下ではベンチャーで活躍できそうな気質と素養を簡単に書いてみます。

<適切な気質と素養>

・努力を惜しまない人材

・体力的にタフな人材

・吸収が速い人材

・毒を吐かない人

そんな人材なんてそうはいないと思うかもしれませんが、ベンチャーのコアメンバーは最低限能力+上記の気質や素養を持っていないとダメです。こういう人材が集まらない場合、ビジネスモデルが魅力的でないか、代表者に人徳がないかのいずれかが多いような気がします。

社員として定着する人はコアメンバーよりも優れていないことが多いので、コアメンバーが優れていないと、優秀な社員は入社してくれません。入社しても見切られてやめていってしまいます。

もちろん、ベンチャーの成功にはビジネスモデルや取り扱う商材によって変わってくるという考え方もありますが、そもそもビジネスモデルも商材もその人材によって磨かれ成長するものですので、それほど気にすることではないと思っています。

それよりもなによりも人材が問題です。

艦長は人を動かすことができる人材であり、決してプレイヤーになってはいけないと信じています。(やむを得ないときを除く、、、ですが、ベンチャーには社長出陣のタイミングが結構あります。ただ、社歴とともに減らしてほしいものです。でも、後進育成のためにも適度に出陣したほうがいいです)たまに、「ベンチャーは大企業の一部門見たいなものであるし、人材不足なので、社長自ら仕事をしなくてはいけない」と言う方がいますが、私はそう思いません。船でいう艦長みずから仕事をしてしまえば、艦橋(司令塔)を艦長が空ける事になり、指揮系統が乱れるだけではなく、重大なミスに気づかないケースが出てきます。小さな小船ですので、このミスが致命傷になりかねないと思っています。また艦長自ら仕事をしなければいけないような組織は、そもそも艦長が船員を信用していないか、船出できるだけの人材がそろっていないことのような気がします。どちらの理由にせよ、成功を著しく阻む大きな要因になると思います。社長は資金繰りと人事を中心に仕事をするべきであると思います。

整備士は、そもそも船底で仕事をする為、なかなか艦橋(司令塔)から見て、仕事ぶりが見えにくい場所です。艦長が整備士に対して「航行速度が落ちているが、何が悪いかチェックして欲しい」と指示しても、整備士は自分の能力が低いことが露呈しないように虚偽の報告をしたり、調査中のまま保留となったりと、良い整備士がいないと、ベンチャー号はなかなか上手くいかない原因を突き止めることが出来ません。いくつかのベンチャー企業を見ても、この整備士に問題があることが多いです。

この問題となる整備士は、おおよそ古くからの重鎮や、業務上の要に存在していることが多く、また技能的にはそれなりに優秀で、一見してその整備士が問題でないように見えたり、問題に見えないようにプレゼンテーションされたりしています。そして、その整備士の仕事はその整備士しか出来ないと、周りが信じているケースが多いような気がします。(そもそもそういうキーマンに問題があるから会社が上手くいかないのであると思っています)

ズバリ書きますが、問題となる整備士は必ず、シングルタスクポイントを自分のタスクに置こうとします。それは、自分自身が能力が足りないことを誰よりも知っているからです。自分が外されないように、自分のミスが露呈しないようにシングルポイントを作るのです。

さておき、問題となる整備士がいた場合、どうすれば良いのでしょうか?

まずは、その整備士の仕事の流れを見て、流れが悪い仕事、判断の切れが悪い仕事を他の人間に移すことが非常に重要です。会社が上手くいかないケースとして一番多いのが、仕事の流れが悪くなり、業務が滞留することであると信じています。

(多少の精度が悪くても、仕事の流れがよければ、個々の社員が活きてくるので、仕事が流れる中で自然と品質が上がったりします。一方で仕事の精度をあげる為にウンウン唸って無駄に時間を費やしたり、些少な成果をあげるためにタイミングを計ったり、慎重に考えすぎて、時間を無駄使いするのは仕事の流れを悪くします。これは確実に経営を悪化させます。何故なら、年俸制であっても期間で社員に給与を支払いますが、収入は実績量で計られるからです。)

いくら信頼がおける整備士でも、個として優秀でも、上手くいかないようであれば、テコ入れをする必要があると言うことだと思います。

当たり前ですが、仕事の流れを良くして、チームワークで効率の良い仕事を行うことが、この小さなベンチャー号を軌道に乗せ、成功させる為の秘訣だと思います。

所詮、小船のベンチャー号です。機動性なくして成功は無しだと思っています。ちなみに人材の重要性はAIによる自動運転が進めば進むほど、人材の重要性が増すので、よりいい人材を見つけ育てる力が企業に求められます。

さてさて、艦長自身がバリバリ業務をやってシングルタスクを作りまくっている吉政創成はどうなんですか?という風に思う方もいるかもしれません。吉政創成は上場を狙うこともなく、社員数を増やすこともなく、この体制のままじわじわ安定成長を続ける永遠の中小企業なのです。ベンチャー企業のような跳ね上がるような業績を狙っていませんし、有能なアシスタントの方々にも恵まれているので、これでいいのです。

もう一点述べますと、以前もこのブログで書いた通りなのですが、私は超軽量経営という独自の経営メソッドを突き詰めており、今の経営活動自体がその実践なので、今のまま行こうと思っています。

今回書いた考え方についてご意見がある方もいると思いますが、コメントは禁止しています。意見がある方はご自身のSNSでどうぞ。

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また私の近況は「吉政忠志」で検索されると大よそみえてきます。

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