誠実に生きると言うこと
「正しいかどうか。倫理的に正しいかどうか。」
前回の投稿で、ある方にお会いした時に聞いた言葉に触れました。
私にとって非常に深く重い言葉であり、その意味を理解し、そのように行動できるようになりたいと思いました。
昨日、再びその方にお会いしてお話をしたのですが、その話の流れを振り返ると、私はまったく理解していなかった事に気がつきました。
「倫理的に正しいかどうか」というのは、頭で考えたロジックや戦略が倫理的に正しいかというより、その時、その場所で存在している自分自身がとった行動が誠実な心にそっていたかどうかが大事だと言うことだと思いました。
自分が能力的に成長する中で、昔は単なる担当者、その後、マネージャーになり、部長になり、今は役員のようなことをしています。昔は、局面局面で戦略を展開し、成功することが非常に重要であると考えていましたし、ビジネス上はそれが全てであると信じていました。しかしながら、会社や市場の中心に駒を進めれば進めるほど、それだけでは足りないことを、今更ながら感じ始めています。
これを学ぶことは私にとっては大手術になります。
私は今まで戦略や利で全てを組み立て、それを糧として生きてきました。ビジネスにおける大事なこととは「戦略と成果と志」と私は信じきっていたため、「倫理にそうような生き方」を加えることはなかなか難しいです。
私に「倫理的に正しく生きること」のヒントを頂いた方と昨日お会いしたのですが、結局私はいつもの私のままでした。誠実なその方に対して、私は誠実に心がけようと努力をしても、根底には戦略的な話しが流れている為、「利益不利益の話」になってしまいます。なかなか上手く行かないものです。
大事なことは心です。
大事なことは心です。
一晩明けて、昨日のことを思い返すと恥ずかしくて仕方ありません。
私にはもっと修行が必要です。
倫理的に正しく生きられるように自分を変えようとしているのですが、そもそも、そのこと自体が「倫理的に正しく生きること」とは感覚がずれている様な気がします。精神的な修行は本当に難しいです。
しかしながら、私は諦めません。
引き続き修行を積み続けるつもりです。
その修行のために最大限の力を注ぎたいと思っています。
このブログではベンチャービジネスの立ち上げに関する戦略・戦術的なノウハウを中心に書いていこうと思っていましたが、実は一番大事なことはその主体者の根底に流れる精神の健全さ、倫理的な正しさであり、それなくしては成功することとがないという自分自身の結論に行き着こうとしています。
もちろん、今後も戦略的なTipsを書いていきますが、しばらくこの「倫理的な正しさ」について触れる事が多くなりそうです。
「自分は正しいか、倫理的に正しいか」
この問いは、簡単そうに思えますが、そんなに簡単なことではありません。
経済は利潤で動いています。その利潤の世界で倫理的な正しさを大事に、忠実に生きることは、自分自身の強さが必要です。流されない強さが必要です。
「倫理的に正しく生きること」は自然体でありのまま生きるということでもないと考えています。正しさを実現できる精神というかオーラがそこには必要です。
その精神が備わって初めて、能力を最大限に活かせるようになれると思います。